<野党に問う>国民民主・玉木雄一郎代表インタビュー 「若い人が希望持てる社会に」

2021年8月31日 06時00分
衆院選について話す国民民主党の玉木雄一郎代表

衆院選について話す国民民主党の玉木雄一郎代表

 ―「若い人が希望を持てる社会」を掲げた理由は。
 「行き過ぎたグローバリズム、東京一極集中、富の偏在で、頑張って働いても給料が上がるという実感を持てない社会になってしまった。積極財政で、もう一度日本を賃金の上がる国にして、若者に希望を与えたい」
 ―自公政権の約9年間をどう評価するか。
 「政治への信頼が著しく落ちた。地元では政策よりも『首相や閣僚は聞かれたことにまともに答えていない』と政治姿勢への注文が目立つ。森友・加計学園問題では、公文書改ざんやノリ弁当のような黒塗り文書の開示などがあった。不誠実で不正直な政治が長く続き、まともな議論ができない国会になってしまった」
 ―それでも与党が衆参選挙で勝ち続けたのはなぜか。
 「安倍晋三前首相の『悪夢の民主党政権』というプロパガンダが効いた。もう一つは、政府に対して『あれはダメ、これはダメ』という迎撃戦に終始して、国民の期待を高める政策という『新型兵器』の開発を怠ってきたからだ」
 ―コロナ禍を収束させるにはどうすればいい。
 「まずは対策の司令塔機能を整えることだ。縦割り行政を打破すると菅義偉首相は言うが、コロナ対応は担当閣僚が複数いて、責任の所在が分からない。コロナ危機は金融危機と似ていて、短期に多額の公的資金を一気に投入することで抑えられる。人流を抑えたいなら、感染防止協力金として1人10万円の追加現金給付を実施すべきだ。消費税と所得税も減税する」
 ―膨大な財政出動を続けているのに、景気は回復していない。
 「コロナ禍で日本だけが世界経済の回復から取り残され、影響がこんなに長引いているのは、政府がけちけちしたからだ。大胆・長期・計画的な積極財政が求められている」
 ―具体的には。
 「まずは消費減税など50兆円のコロナ補正を組む。党のコンセプトは『人づくりなくして国づくりなし』だ。人への投資が最大の成長戦略なので、教育国債を創設してでもやる。3歳からの義務教育や大学教育無償化などの人づくりとデジタル、環境の3分野には今後10年間で計100兆円を投じる」
 ―野党共闘についての考え方は。
 「今の政治ではダメだということは一致している。衆院選が小選挙区制度である以上、戦術的な候補者調整は必要だが、国民と立憲民主党で重複している選挙区はほとんどない。あとは立憲と共産党がどのような調整を行うかだ」
 ―衆院選の対立軸は。
 「国民の生活と経済を『緊縮財政で助けようとしない自公政権』と『積極財政で守る野党』の争いだ。政治姿勢が正直かどうかも大きな争点だ」(聞き手・市川千晴)

国民民主党 2020年に結党。希望の党と民進党が合流して2018年に誕生した旧国民民主党の国会議員のうち、旧立憲民主党との合流に参加しなかった玉木雄一郎代表らが立ち上げた。政策提案型の改革中道政党を掲げ、衆参で20人が所属。

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