川口市の法解釈は「驚くべき曲解」 いじめ損賠訴訟で小西洋之参院議員が反論、結審

2021年9月2日 11時59分
 川口市立中学校の元男子生徒(18)が、いじめで不登校になったのは学校や市教育委員会が法に反する不適切な対応を続けたためとして、市に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が1日、さいたま地裁であった。市側は違法性を否定し、結審した。判決は12月15日。
 裁判は、学校や市教委がいじめ防止対策推進法に基づいて対応したかが争点。この日、市側は同法が成立した際の国会会議録を提出し、議員らの発言を引用して「(同法は)学校現場の判断を尊重するものとして成立した」と主張。いじめの判断や対応は学校に裁量が与えられているとして、元生徒への同校などの対応は法に反しないと訴えた。
 これに対し、元生徒側は立法者で発言を引用された1人、小西洋之参院議員の陳述書を提出して反論。陳述書で小西議員は、同法は「学校現場の判断や裁量に委ねていては子どもの生命や尊厳が保たれないとの認識に立ち、学校などに具体的ないじめ対策の法的義務を課すために制定された」と説明。市の主張は「根本趣旨や運用に完全に反する。会議録の意図的な切り取りなどによる驚くべき曲解」だと指摘した。
 市はこれまでも裁判で同法について「欠陥がある」と主張し、文部科学省から指導を受けている。
 元生徒の母親の森田志歩さんも意見陳述し「裁判での姿勢を見て、いかに被害児童に寄り添うことなく対応を怠っていたのかがよく分かる」と市側を批判した。 (近藤統義)

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