「来るか迷った」「見られてよかった」 パラマラソン競技、浅草では三重の人垣も…

2021年9月5日 19時59分

沿道でマラソン競技を観戦する人たち

 新型コロナウイルス感染防止のため、大会組織委員会が観戦自粛を呼び掛ける中、5日朝に行われた東京パラリンピックのマラソン。五輪のマラソンは札幌開催となり、都心部の各所で観戦できる唯一の機会だったこともあり、沿道には雨の降る中、多くの観客が集まり、人垣も見られた。選手たちの力走に拍手が送られた。(加藤健太、梅野光春)
 スタート30分前の午前6時。JR千駄ケ谷駅前など国立競技場周辺では「観戦自粛」「声を出さないでください」と書いたポスターを持った大会ボランティアがあちこちにいた。競技場直近約200メートルまで歩道も交通規制。観客はその先に並んだが、2重になるような混雑は見られなかった。沿道からは、選手の集団が通過するたびに拍手。「頑張れ」などの声もわずかに上がった。
 競技場から歩いて5分ほどの所に住む会社員女性(46)は長女(9)らと観戦。「国立競技場発着のマラソンをよく見るが、今日は観客が本当に少ない。私も観戦するかどうかを迷ったが、子どもたちに見せたくて」
 スタートから15キロ地点の浅草では、人垣が3重になるところも。警察官らが「立ち止まらないように」と絶えず呼び掛けたが、午前6時半ごろから約1時間半にわたり混雑は続いた。
 小学生の息子(8)と見ていた近所の女性(45)は「チケットが当たった五輪のホッケーは無観客となり、小学校の連携観戦は中止。五輪とパラの最終日にこうして見られてよかった」と表情を緩めた。
 沿道の老舗和菓子店の店主西村淳さん(56)は「外国人観光客が消えて苦境が続く浅草にとって久しぶりに明るい話題」と声を弾ませる。一方で「観戦を規制するならきっちりやらないと。せっかく東京でやるのに見るなと言っても無理がある」と注文を付けた。

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