子どもたち 路上生活者の人生に触れる 差別や偏見生まないために団体が動画公開

2021年9月7日 07時14分

子どもたちと路上生活をする男性たちの交流を描く「『ホームレス』と出会う子どもたち」

 子どもたちがホームレス状態の人の見守り活動をする様子を描いた動画作品が、ユーチューブで公開されている。若者によるホームレス襲撃をなくそうと学校で講演などをしている団体が以前、教材用のDVDとして作った動画。「メンタリスト」を名乗るDaiGoさんが先月、ホームレス状態の人などに差別発言をしたことを受けて公開した。(中村真暁)
 この団体は「ホームレス問題の授業づくり全国ネット」。動画は「『ホームレス』と出会う子どもたち」というタイトルで、日雇い労働者の街・釜ケ崎(大阪市)にある居場所「こどもの里」の子どもたちが、路上生活中の男性などを見守る夜回りをし、彼らの人生に触れる様子を描く。男子高校生は「最初は抵抗があったが、話し掛けてみると一緒の人間だなと思いました」と話す。

若者に襲撃された経験がある男性の日常も描く=いずれもホームレス問題の授業づくり全国ネット提供

 動画は、路上生活者らへの差別や偏見を生まないために何ができるかを社会に問う。代表理事の北村年子さん=三鷹市=は、若者による路上生活者への襲撃事件に関し「攻撃はいけないと一方的に教えても、子どもたちには届かない」とし、若者たちに、見守り活動に参加する子どもたちと同じ目線に立ち、共感を持って、相手の立場を理解してほしいと思っている。
 DaiGoさんは「ホームレスの命はどうでもいい」などとユーチューブで発言。これを知った北村さんは「中高生が見たらどう思うだろう。背筋が凍る思いがした」と話す。
 命の価値が人によって異なるという発想は、路上生活者らを軽視し、彼らへの差別や暴力につながりかねないと危機感を強め、DaiGoさんの動画が流れたユーチューブで動画を公開することにした。公開は三十日まで。

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