岸田文雄氏 安倍政治の7年8カ月「評価すべきことは、たくさんあったけど…」

2021年9月8日 13時23分
記者会見で経済政策を発表する自民党の岸田文雄前政調会長 =衆院第1議員会館

記者会見で経済政策を発表する自民党の岸田文雄前政調会長 =衆院第1議員会館

 自民党の岸田文雄前政調会長は8日の記者会見で、7年8カ月に及んだ安倍政治の路線を継承するのかを尋ねられ、「安倍時代の政治に評価すべきところはたくさんあった」とした上で、コロナ禍で国民の間の格差が広がっているとして「成長は大事だが、分配も考えないと日本の国がおかしくなる。新たな視点が必要だ」との考えを示した。
 会見で、記者は「安倍政治はアベノミクスとか、法人税率の引き下げ、憲法改正を視野に入れた制度面、予算面での安全保障の強化、官邸主導のトップダウンの政治、政治と金の問題の制度面の取り組みを含め、安倍政権の路線を継承するのか」と尋ねた。
 岸田氏は「いろいろな例を上げていただいた。一口で言うのは継承するかしないか答えるのに難しい質問になった」とした上で、「安倍時代の政治に私も外務大臣、政調会長として参画したが、評価すべきことはたくさんあった。日米同盟の強化をはじめとする外交政策は大きな方向性として間違ってなかった。それ以外の政策でも評価するところはあった」と述べた。
 一方で「経済を考えた時に間違いなくアベノミクスは成長において大きな成果があった。しかし分配においては、いつかトリクルダウンが起こると言われてきたが、結果まだ起きていない。コロナ影響が追い打ちをかけた」と指摘。
 「成長は大事だが、分配も考えないと日本の国がおかしくなる。ぜひ新たな視点が必要と申し上げている。加えないといけない部分は間違いなくある。引き継ぐかどうかは一言では申し上げられないが、評価すべきところ、新たな転換をしていかなければならないところ、1つ1つ丁寧に進めていかねばならない。そのことによって、国民の共感の得られる政治を進めていかなければならない」と語った。
 また別の質問でも、アベノミクスについて「成長の果実を、しっかり分配しないと社会の格差が広がってしまう」と指摘。「自民党が成長と分配と言うことに説得力がある。成長の果実がなくて分配、分配と言っても説得力がない。成長に努力してきた自民党が社会の状況を見て分配ということも言う。ここに皆さんに納得してもらう一つの考え方がある」と述べた。
 一方、岸田氏は森友学園問題を巡る財務省の決裁文書改ざんに関し、7日に「再調査は考えていない」と表明した。森友問題で批判を浴びた安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相への配慮ではないかとの質問が出ているが、この点について8日の会見では質問は出なかった。

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