大涌谷の温泉水でもコロナ「不活化」 「安心して湯船につかって」 箱根温泉供給が調査結果公開

2021年9月10日 07時18分

大涌谷の蒸気井=箱根町で

 箱根温泉供給(箱根町仙石原)は、大涌谷の源泉に新型コロナウイルスを不活化する効果があるという調査結果を発表した。会社のホームページで結果を公開している。(西岡聖雄)
 源泉は大涌谷の噴気地帯にあり、蒸気井(じょうきせい)という温泉井戸で火山蒸気に地下水を混ぜて温泉を造り、仙石原や強羅地区の宿泊施設、個人宅へ供給している。
 同社によると、群馬大発のベンチャー企業「グッドアイ」(群馬県桐生市)に調査を依頼。成分が少し異なる源泉三カ所の温泉水と水道水にコロナウイルスの溶液を一分間入れ比較。水道水の数値はあまり減らなかったが、三カ所の温泉水はいずれも90%以上のウイルスが不活化し、ウイルスの数値は十二分の一〜二十五分の一以下に減少したという。
 グッドアイは群馬・草津温泉の調査でも、同様の不活化効果を確認している。両温泉はともに酸性泉だが、同じ酸性度の硫酸水溶液よりも、温泉水の方が不活化力が強いという。理由は分かっていない。
 調べた群馬大大学院の板橋英之教授は「草津温泉に続いて箱根温泉もコロナウイルスの不活化に効果があることが判明した。源泉によって不活化率が異なり、酸以外にも温泉の成分が何らかの効果を及ぼしているとみられる」とし、さらに研究する。
 大涌谷の源泉を利用する地元の老舗旅館、仙郷楼の石村光稔(みつとし)さん(49)は「仙石原の旅館、ホテルの宿泊客はコロナ禍で二〜三割減っている。間隔をあけて、会話をせず、少しでも安心して湯船につかってもらえれば」と話す。 

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