首都圏の解熱鎮痛剤の販売が87%増 ワクチン副反応や自宅療養に備え<深堀りこの数字>

2021年9月12日 05時50分
 新型コロナウイルスのワクチン接種が進むとともに、市販の解熱鎮痛剤が異例の販売増を遂げている。調査会社インテージ(千代田区)によると、首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)では8月16日から1週間の売り上げが、前年同週に比べ87%増を記録。同じ週の全国計の74%増より高い伸びを示した。
 調査は、同社が全国のドラッグストアやスーパー、コンビニなど小売店の販売データを週ごとに集計した。年明けから4月までは前年割れが続いていたが、高齢者向けのワクチン接種が本格化した5月に入ると増加に転じた。
 厚生労働省によると、ワクチン接種後、発熱や頭痛などの副反応が出る場合がある。「必要な場合は解熱鎮痛剤を服用するなどして様子をみる」(厚労省)のが適切としており、接種後の備えとして薬を買い求める人が増えた。
 全国的に販売が伸びる中、首都圏は顕著に伸びた。データを分析したインテージの木地利光さんは「東京など首都圏は感染者数が全国よりも多く、ワクチンへの関心の高さが売り上げにつながった」とした。
 7月以降、自宅療養者が増えたり、コロナ重症者用病床使用率が逼迫したことなどから「ワクチンの副反応に対する需要に、自宅療養に備える需要が加わった。不安やパニック心理が解熱剤の購買をさらにかき立てた」と木地さん。「薬は基本的に病気にならないと買わない。ここまでの伸びは異例だ」と分析した。(石川智規)

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