川越「初雁の家」再開 昨秋の台風で被災 入所者ら避難生活終え

2020年3月26日 02時00分

昨年の台風被害から5カ月半ぶりに「初雁の家」へ戻った入所者ら=川越市で

 昨年十月の台風19号で川越市の発達障害者入所支援施設「初雁(はつかり)の家」が水没し、同市総合福祉センター「オアシス」で避難生活を続けていた入所者約十五人が二十五日、復旧工事が終わった初雁の家に約五カ月半ぶりに戻った。
 施設を運営する社会福祉法人「けやきの郷(さと)」の内山智裕総務課長によると、オアシス以外の他法人の入所施設などに分散避難していた入所者約二十五人も、この後、順次、初雁の家に戻ってくるという。慣れない避難生活で「重度障害者のケアの質を確保するのが大変だった」という。
 けやきの郷では、初雁の家だけでなく、グループホーム五棟や就労支援施設も同様に水没被害を受けた。理事会では安全な場所への移転を決めたが、内山さんは「復旧費用の自己負担だけでも数億円かかり、移転費用もどうやって工面するのか解決していない」と話す。
 オアシスを出発した入所者らは午後四時半、慣れ親しんだ初雁の家に到着。伊得正則施設長は「被害当時は惨状を見て言葉を失ったし、戻れる日が来ることを想像もできなかった。避難生活では緊張していた入所者の顔が、戻ってきたら違った」と言葉を詰まらせた。 (中里宏)

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