会場で披露予定…コロナで中止 パラ自転車応援歌「歌い続ける」 裾野のシンガー・フルヤさん

2021年9月15日 08時15分

「応援歌を歌い続けたい」と話すフルヤトモヒロさん=沼津市で

 静岡県内で開かれた東京パラリンピック自転車競技の会場で、日本パラサイクリング連盟公認の応援歌を披露する予定だったシンガー・ソングライターがいる。県東部を中心に活動するフルヤトモヒロさん(39)=裾野市=だ。新型コロナウイルス禍のため、その大役は幻となってしまい落胆したが「古里で開催され、感動が生まれた。この記憶をつなぐため、応援歌を歌い続けたい」と気持ちを新たにした。
 ♪数えきれぬ涙 噛(か)み潰(つぶ)した悔しさも その全てをペダルに込め 進むんだ−
 公認応援歌「no border(ノーボーダー)」はアップテンポで聴く人を鼓舞する。ケーブルテレビやコミュニティーFMなどでも活躍するフルヤさんは二〇一六年、伊豆ベロドロームであった日本選手権の観戦をきっかけにこの楽曲を手掛けた。「健常者ほどの迫力はないと思っていたが違った。すごい速さに圧倒された」と振り返る。
 選手と話す機会にも恵まれ「選手は競技を楽しんいる。だから会場が楽しい雰囲気に包まれたんだ」と感動した。「選手と競技を応援したい」。すぐに応援歌を制作。連盟に自ら持ち込み公認を得た。ライブでは毎回、披露してきた。
 今年七月下旬、連盟から「競技会場で歌ってくれないか」と打診された。パラサイクリング選手の夢舞台で応援できることに喜びを感じた。しかし、新型コロナの感染拡大で実現しなかった。「命が大切。残念だが仕方ない」
 無観客でも選手は最高のパフォーマンスを見せた。フルヤさんは「大会が区切りではない。これからも応援しなきゃ」と奮い立った。パラサイクリングだけではない。五輪・パラを通じ、ロードレースでは県内の風景が世界に発信され、伊豆市の競技会場では日本人選手もメダルを獲得するなど、多数の感動も生まれた。「遺産(レガシー)ができた。応援歌を歌い続けることで、古里で生まれた感動を忘れさせない。それが自分の役割だ」と力を込めた。
 「no border」は動画投稿サイト「ユーチューブ」などでライブ映像が見られる。(渡辺陽太郎)

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