断層、津波どう評価?再稼働審査は長期化 7原発10基は終了見通せず

2021年9月15日 11時08分
 東京電力福島第一原発事故を踏まえ、2013年に原発再稼働に必要な新規制基準ができて以降、原子力規制委員会には16原発27基の審査申請があった。審査が続く7原発10基は想定される地震や津波の大きさを巡る議論が難航し、終わりが見通せない。
 審査が進んでいるのは北海道電力泊原発3号機(北海道)。敷地内の断層が地震を引き起こす「活断層」であるかの確認に時間がかかったが、7月に規制委が「活断層ではない」と判断。8年にわたる審査がようやく次の段階に移った。
 日本原子力発電(原電)の敦賀原発2号機(福井県)は、原電による地質データ資料の書き換えがあり、審査が中断。規制委の専門家チームは原子炉建屋直下に活断層の存在を指摘しており、原電が否定できなければ廃炉を免れない。規制委がデータ書き換えを悪質な改ざんと判断すれば、原発の設置を不許可として審査を終える可能性も残る。
 審査申請済みの建設中の2原発2基のうち、18年8月に申請がありほぼ完成している中国電力島根原発3号機(松江市)の審査は、2号機の審査終了で進みやすくなった。新設原発では初の新基準適合となる可能性が高い。
 政府は30年度の総発電量のうち2割を原発で賄う目標だが、これには30基程度の稼働が必要となる。審査中の原発が全て新基準に適合するだけでは足りず、東京電力柏崎刈羽原発1~5号機(新潟県)など4原発8基は審査が申請されていない。(小川慎一)

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