世界で3回目接種「ブースター」加速 英国は来週から50歳以上に、米国は今月開始 イスラエルは乳幼児のぞく全市民に拡大

2021年9月15日 21時20分
3回目の新型コロナウイルスワクチン接種について記者会見するジョンソン英首相(AP)

3回目の新型コロナウイルスワクチン接種について記者会見するジョンソン英首相(AP)

 【ロンドン=藤沢有哉、カイロ=蜘手美鶴】新型コロナウイルスのワクチン接種が進む各国で、「ブースター」と呼ばれる3回目の接種が動き始めている。英国のジョンソン首相は14日、コロナ対策の「秋期、冬期計画」を明らかにし、50歳以上の人らを対象に3回目の接種を行うと発表。8月1日から3回目の接種を始めた中東のイスラエルでは対象者を広げ、乳幼児らを除く全市民に追加接種を呼び掛けている。
 英国では50歳以上のほか、医療・介護従事者や介護施設の入居者も対象。全2回の接種完了から半年を過ぎた時点で3回目を認める。英国では16歳以上の8割超が接種を完了。ただ、インド由来の変異株「デルタ株」を巡っては、接種完了から数カ月で有効性が低下するとの研究があるため追加接種を決めた。
 また、夏休みが明けた学校での感染拡大を抑制するため、従来は対象外だった12~15歳への接種も決めた。米ファイザー製の使用を想定し、まれに起こる心筋炎の副反応を考慮し接種は1回とした。イングランドでは来週から始まる。
 コロナ規制がほぼ撤廃された英国だが、今月の1日当たりの新規感染者数は3万~4万人前後で推移。秋以降の感染拡大への懸念が強まる中、ジョンソン氏は記者会見で「ワクチンによる免疫の壁をより高くする」と強調。イングランドで医療機関が逼迫した場合、特定の場所でのマスク着用義務の復活や大規模イベント入場へのワクチン接種証明の義務化などを行う考えを示した。
 世界でいち早く接種を進め、感染が一度は下火になったイスラエルでは、7月以降、デルタ株の感染者が急増したため、3回目の接種に踏み切った。保健省によると、人口930万人のうち250万人が3回目の接種を終えている。
 米国も今月から追加接種を始める予定。一方、3回目の接種を巡っては、世界保健機関(WHO)が、未接種者の多い発展途上国へのワクチン供給を優先するため、各国に年内の3回目接種の実施は見合わせるよう求めている。

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