飯塚被告「皆さまの考えているような罰には及ばないかもしれないが、自分の償いをしていきたい」 NPO理事に淡々と語る<池袋暴走事故>

2021年9月16日 06時00分
事故現場で実況見分に立ち合う飯塚元院長(中央)=2019年6月13日、東京都豊島区で

事故現場で実況見分に立ち合う飯塚元院長(中央)=2019年6月13日、東京都豊島区で

 「被害者と遺族に申し訳ない。判決を受け入れたい」。自宅応接室で約1時間にわたり、NPO理事長と面会した飯塚幸三被告(90)は終始淡々とした様子で、迷いは見られなかったという。
 理事長は事故後から飯塚被告の家族の相談に応じてきた。今年6月に飯塚被告の体調が悪化したため、家族の依頼で毎週、被告と面談した。
 事故に話が及ぶと、飯塚被告は「遺族と被害者の皆さまに申し訳なくて」と心情を吐露。15日は「皆さまの考えているような罰には及ばないかもしれないが、自分の償いをしていきたい」と語ったという。
 「飯塚被告は以前から遺族のブログもよく見ていた。いろんな人のことを考えて判断したのだろう」と理事長。控訴審で自分の主張が認められる可能性なども慎重に考えた上での決断だったとみている。
 理事長によると、収監されることにも「決定を受け入れます」との意向を示した。刑務所内での処遇や家族との面会方法などについても話したが、「そうですか」と不安そうな顔を見せることもなかった。
 飯塚被告に対しては、ユーチューバーが自宅前でマイクを使って被告を非難する動画がインターネットで流されたり、「無罪主張をやめろ」「ただじゃおかない」などと書かれた脅迫文が何十通も送られてきたりした。
 2日の東京地裁判決で、下津健司裁判長は「社会的非難を受けることはやむを得ないが、過度の社会的制裁が加えられた」と被告側の事情にも言及。判決言い渡し後の説諭で「判決に納得できるなら被害者遺族に真摯に謝っていただきたい」と呼び掛け、飯塚被告は小さくうなずいた。(小沢慧一)

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