福祉、納税など 申請相談をリモートで 土浦市が来月導入 「密」防止や交通弱者対策

2021年9月16日 07時56分

土浦市が公開したテレビ会議システムのデモンストレーション(実演)。手前が市民役で奥が担当職員=土浦市で

 土浦市は、市役所本庁舎の市民窓口を支所や公民館などとつなぐテレビ会議システムを10月5日から導入する。本庁舎まで行かなくても、最寄りの公民館などからリモートで各種申請の相談や手続きができるようになる。新型コロナウイルス対策で「密」をなくすとともに、移動手段がない高齢者など交通弱者の負担を減らす狙いがある。(林容史)
 名称は「土浦リモートコンシェルジュシステム」。コンシェルジュはフランス語で、要望を聞いたり相談に乗ったりする「総合世話係」の意味がある。全庁的にこうしたシステムを整備するのは、全国でも珍しいという。
 市内の支所や出張所、公民館計十七カ所に四十インチのタッチパネル式モニターを設置。福祉、子育て、納税など、市民に応対する本庁の各課と教育委員会の計二十四カ所にもモニターとパソコンを用意し、専用のインターネット回線で結ぶ。
 利用する市民は、簡単なタッチパネル操作で担当課の職員を呼び出し、モニター越しに説明を受けながら申請書に記入。手元の書類をカメラで写して確認してもらったり、必要な情報や書面を送ってもらったりすることも可能だ。操作は全て職員側で行う。
 死亡届や罹災(りさい)証明書、介護保険関連の申請書、ワクチン接種証明書の交付申請書などの提出を想定している。記入した内容を職員があらかじめ確認しておけば、書き間違いや記入漏れなどを訂正する時間と手間が省ける。申請書は支所などが担当課に届ける。
 通信環境が安定していることから、地方自治体に基づく審議会や委員会などの会議のほか、市と地区長の懇談会などにも活用を見込んでいる。
 事業費は約二千百六十四万円。全額、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を充てる。
 市政策企画課は「コロナ禍でも安心して行政サービスが受けられ、行政側の効率化にもつながる。コロナ収束後も申請時間の短縮になる」とアピールする。
 同課がシステムの開発会社に聞き取りをしたところ、結城市や奈良市などにテレビ会議システムの導入例があるが、本庁から離れた支所の福祉相談窓口など、一部の部署に限られるという。また、全国の警察署では、交番に警察官が不在の場合の連絡用に使われるケースもある。

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