<ねぇねぇちょっと 特別編>目標達成 パート辞めたい 自分の考え「大切にして」 エール続々 時短で継続提案も

2021年9月17日 10時22分
 住宅ローンと子どもの学費を払い終わったのでパートを辞めたいが、周囲からは「まだ働ける」と言われる−。読者の悩みに読者が答えるコーナー「ねえねえちょっと」で、愛知県の女性(58)のこんな相談(八月七日)に対し、同じように働く女性らから多くの助言や励ましの声が寄せられた。仕事を辞めるか続けるか、どう決めればいいのか。読者の回答と専門家の意見を紹介する。 (海老名徳馬)
 相談者と「同世代で同じ状況を経験した」と言うのは、介護職のパートを十五年続けた岐阜県関市の女性(57)。住宅ローンを完済し、子どもが通う大学の学費を払い終えるとすぐに退職した。「もったいない」と引き留める声は多かったが、「長年やりたかった趣味を始めるのは今しかないし、家族にもっと手をかけたい」と決意したという。
 仕事を持っている間は土日や深夜に呼び出されることも。退職して「気が休まらない状態から解放されてゆとりができた」と喜ぶ。手織りの教室に通い友人が増え、家では菓子を手作りするなど、趣味も家事も楽しんでいる。「これからも長い人生、心の余裕も大切」とエールを送る。
 約四十通届いた意見の半分以上が「自分の考えを大切に」「ゆっくりしたいなら辞めればいい」と相談者の背中を押す内容だった。
 十二年前まで小学校教員を務めていた石川県能美市の女性(66)は「辞めてよかったこと八割、悪かったこと二割」と自己評価。多彩な趣味を楽しめる点などに加えて、親を介護する時間が取れたことを利点として挙げた。
 十年前にがんで入院していた実父のために母と一日交代で病院に詰め、最近では義母を夫と自宅でみとった。「仕事をしていたら施設にお願いするしかなかった。できることはしてあげられたという達成感がある」。一方、悪かったことは体力の低下といい、新型コロナウイルスによる自粛生活もあり「座っていることが多いのでどうしても落ちる」と受け入れている。
 仕事を続ける良さを説く意見も全体の15%ほどあった。「年を取るほど仕事をした方がいいとつくづく思う」と記したのは愛知県春日井市の女性(71)。退職後に五年ほど前から週三回、清掃の仕事をしてきたが、コロナ禍などを受けて最近辞めた。生活リズムが変わり、家の外との関わりも減って「時間が余る」。近所に住む娘に「つい余分なことを言ってしまう」と後悔することも多いという。
 夫(75)は定年後に始めた介護の仕事を生き生きと続けていて、「うらやましい」と感じる日々。「専業主婦も意外とつらい。週二日など日数や時間を減らしてでも勤め続けることを考えてみては」と提案する。

◆専門家「情報集め選択を」

 女性の働き方に詳しい法政大キャリアデザイン学部教授の武石恵美子さんは「働き続ける人、辞めた人の話をできるだけ聞くなど、いろいろな情報を知って選択できればいい」と話す。
 働き方改革や定年の延長など、仕事を巡る環境は大きく変わり続けている。パートでは、時給の差をつけると人間関係が悪くなるので全員同じ、という時代があったが、現在は優秀な人には高額な報酬で報いる形が主流になっている。
 「もっと働きやすくなったり、やりがいのある仕事ができたり、パートのあり方も変わっていく。もう少し働くとどのように可能性が広がるかも考えて、仕事を続けるかどうかを選んでほしい」と呼び掛ける。

関連キーワード

PR情報

ライフの新着

記事一覧