EU欧州委員会が初のインド太平洋戦略案を発表 中国への姿勢変化を反映、台湾との関係強化を明記

2021年9月17日 10時30分
EUのフォンデアライエン欧州委員長(AP)

EUのフォンデアライエン欧州委員長(AP)

 【パリ=谷悠己】欧州連合(EU)の欧州委員会は16日、初のインド太平洋戦略案を発表した。従来の連携国の日本や韓国などに加え、台湾との関係強化を明記。EUは人権問題への懸念などから中国と急速に距離を取りつつあり、中国に対する姿勢の変化が反映された。
 戦略案は「南シナ海や台湾海峡での武力の行使や緊張の高まりがEUに直接の影響を与え得る」「権威主義的な体制によって民主主義や人権が脅かされている」などとして、策定の背景に中国の台頭があると指摘。半導体などの調達網の構築や投資分野で連携すべき地域内パートナーに台湾を位置付けた。
 一方で、中国についても「共通の課題をともに解決し、地域内で役割を果たすよう働き掛けていく」とした。
 フォンデアライエン欧州委員長は「インド太平洋地域が持つ経済、地政学上の重要度は爆発的に高まっている」として、戦略案の意義を強調した。
 EUは昨年末、経済的なつながりが強かった中国との投資協定で基本合意した。だが、加盟国から新疆しんきょうウイグル自治区での強制労働問題など人権面を懸念する声が高まり、欧州議会は5月、協定の批准審議の凍結を決めていた。

関連キーワード


おすすめ情報