フランスが駐米、駐豪大使を本国召還 豪政府の潜水艦共同開発契約破棄で同盟国に異例の対応

2021年9月18日 21時20分
 【パリ=谷悠己】米国、英国、オーストラリアの新たな安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設に伴って豪政府がフランス企業との潜水艦共同開発契約を破棄したことを受け、フランスのルドリアン外相は17日、駐米、駐豪の両大使を召還すると発表した。同盟国に対する異例の措置で、3カ国の外交関係の悪化は深刻化している。
 ルドリアン氏は声明で、大使召還はマクロン大統領の指示だとした上で「契約破棄は(米豪との)同盟関係や欧州にとってのインド太平洋地域への関わり方自体に影響を及ぼす事態だ」と批判した。仏政府は今後、召還した大使から一連の経緯を聴取するという。
 仏政府がAUKUSの詳細を知らされたのは発表直前だったとされ、ルドリアン氏は16日、仏公共ラジオで「一方的で唐突な決定で、トランプ(前米大統領)の手法を想起させる」と怒りをあらわにしていた。
 米国務省のプライス報道官は18日、ツイッターで仏政府の立場に理解を示し、「フランスは米国にとって最も古く欠かせない同盟国だ」と強調。両国の関係修復に向けて、21日から米ニューヨークで始まる国連総会の機会に2国間で協議する方針を示した。
 仏メディアによると、豪政府は2016年、仏企業と総額560億ユーロ(約7兆2000億円)で潜水艦12隻を共同開発する契約を締結。基本設計の準備を進めている最中だった。

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