<自民党総裁選>コロナ対策 「Go To」再開やロックダウン法制で各候補に違い

2021年9月20日 06時00分
 新型コロナウイルス対策を巡り、菅義偉首相は感染が広がる中でも観光支援事業「Go To トラベルキャンペーン」の実施にこだわるなど、経済再生を重視して感染防止が後手に回ったと批判された。政府は感染力の強い変異株の脅威を見誤り、医療体制の確保も遅れ、緊急事態宣言を繰り返した。コロナ対策は、自民党総裁選(29日投開票)や今秋の衆院選の最大の争点だ。
 今夏の「第5波」では首都圏などで医療が逼迫ひっぱくし、自宅療養を余儀なくされた患者の死亡が相次いだ。首相は退陣表明後の記者会見で、コロナ対策の反省点について「医療体制を確保できなかった」と指摘。感染防止と社会・経済活動の両立にどう取り組むかに加え、人出を抑えるため、個人の行動を制限するロックダウン(都市封鎖)法制を整備するかも課題となる。
 自民党総裁選の4候補のうち、最も感染抑止に重きを置くのが岸田文雄前政調会長だ。国公立病院のコロナ重点化などを主張し、病床や医療人材確保に向けて現行法の権限を「フル活用する」と明言。ロックダウン法制は「将来的に必要」としながらも「人流抑制の協力に見合うだけの経済対策が優先だ」と述べる。
 対照的なのが野田聖子幹事長代行で、政府の需要喚起策「Go To キャンペーン」の早期再開に前向きな姿勢を示す。ワクチン接種の進展に加え、経口治療薬の普及を見据えて「待つのではなく、徐々に経済を回していかなきゃいけない」と強調する。ロックダウンは野田氏だけが必要ないと明言している。
 両氏の間に位置するのが、高市早苗前総務相と河野太郎行政改革担当相。高市氏は、国や地方が管理する宿泊施設などを活用して自宅療養者を減らす目標を掲げる。河野氏は、医療逼迫の要因に高度な治療ができる医師の不足を挙げ、人材育成の必要性を説く。
 野党は感染防止をより重視する立場。立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4党は市民グループと結んだ政策協定に、待遇改善による医療従事者不足の解消や、困窮する事業者、個人向けの財政支援を明記した。立民はロックダウン法制について「検討はするべきだ」(福山哲郎幹事長)と議論を進める考えだ。(川田篤志)

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