老朽化進む 護岸、水門 船橋で対策シンポ開催

2021年9月20日 07時04分

完成から50年余たった海老川水門。(左)は排水機場

 船橋市南部の臨海部で、護岸や水門といった海岸保全施設が老朽化などしていることから、耐震・老朽化対策を求めるシンポジウムが市内で開催された。事業化に向け国は、二〇二〇年度から調査費を計上しており、専門家の講演やパネルディスカッションで「住民の暮らしを守るため、二二年度から事業着手を」との声が相次いだ。(保母哲)
 一帯の護岸や排水機場などは完成から約五十年がたち、老朽化が進んでいる。陸地部はゼロメートル地帯などの中心市街地が広がる。中でも海老川河口付近の対策工事は高度な技術が必要として、市などは国の直轄事業化を要望している。
 シンポジウムは十一日夜に船橋市民文化ホールであり、主催したのは、地元自治会を中心にした住民組織「船橋地区海岸保全施設耐震化促進協議会」。コロナ禍で緊急事態宣言が発令されていることから、無観客とした。

海岸保全施設の老朽化対策と耐震化を求めたシンポジウム=いずれも船橋市で

 「安全で安心な船橋を創る」と題したシンポジウムでは、藤本一雄・千葉科学大副学長が講演。護岸などハード面の整備と、ハザードマップの周知といったソフト面との対策を組み合わせることの重要性を指摘した。
 台風による高潮被害で知られる「大正六(一九一七)年の大津波」では「船橋町(当時)の死傷者は二百人」「浦安町(同)は水没」などといった当時の新聞記事も示しながら、「脆弱(ぜいじゃく)性をなくすリスクマネジメントが大切だ」と説いた。
 続くパネルディスカッションでは、国土交通省や県の担当者が一帯の整備状況などを説明。二〇年度と二一年度の国予算では、計約三億円の調査費が盛られたことから、松戸徹市長と市自治会連合協議会の平川道雄会長は「何としても早期事業化をお願いしたい」と強調した。
 シンポジウムの終了後、協議会の大塚健吉会長も「住民の生命と財産、暮らしを守るため、何とか二二年度の国予算で事業化をお願いしたい」と話していた。
 シンポの様子は、協議会ホームページで配信されている。

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