フランスが米英に激怒 豪との潜水艦7兆円契約を反故にされ 米仏首脳は近く電話協議へ

2021年9月20日 20時28分
米国での日米豪印4カ国首脳による「クワッド」会談に向け、専用機に搭乗するオーストラリアのスコット・モリソン首相=20日、シドニーで(AP)

米国での日米豪印4カ国首脳による「クワッド」会談に向け、専用機に搭乗するオーストラリアのスコット・モリソン首相=20日、シドニーで(AP)

 【パリ=谷悠己】米英豪による新たな安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に伴って、オーストラリア政府がフランス企業との巨額の潜水艦開発契約を破棄して米国支援による原子力潜水艦開発に乗り換えたことに対し、仏側の怒りが収まらない。バイデン米大統領は近くマクロン仏大統領と電話協議し、経緯を直接説明する。
 19日にニュース専門テレビBFMに出演した仏政府のアタル報道官は、米側から仏側へ電話首脳協議の求めがあったことを明らかにし、「重大な信頼関係の崩壊を生んだことへの説明を求めたい」と述べた。マクロン氏は同日、召還した駐米、駐豪大使から経緯の説明を受けた。
 豪政府が仏企業から総額560億ユーロ(約7兆2000億円)で原子力潜水艦を基にした通常動力型の潜水艦12隻を建造する契約を破棄したことについて、仏政府はオーカスの発表直前まで説明がなかったと主張している。
 一方、オーストラリアのモリソン首相は19日の記者会見で「建造予定の潜水艦の能力が戦術的要求に応えていないという深刻な懸念を、われわれが抱いていることを仏側は知っていたはずだ」と反論した。
 フランスの怒りの矛先は英国にも向き、AFP通信によると、近く開催予定だった英仏の国防相会談は仏側の求めで中止された。

関連キーワード

PR情報

主要ニュースの新着

記事一覧