香港議員は全員「愛国者」 民主派議員ゼロに 中国主導の新ルールで初選挙

2021年9月20日 21時13分
19日、香港中心部ワンチャイ(湾仔)で、宣伝ビラを配る「選挙委員会」の委員選挙候補者の陣営関係者ら(共同)

19日、香港中心部ワンチャイ(湾仔)で、宣伝ビラを配る「選挙委員会」の委員選挙候補者の陣営関係者ら(共同)

 【北京=白山泉】中国政府主導で導入した新たな選挙制度で19日に行われた香港の選挙委員会(定数1500)の委員選挙は20日、開票作業が終了した。「愛国者」以外は立候補できない仕組みで、2016年の前回選挙で約4分の1を獲得した民主派の委員はほぼゼロとなり、親中派が独占する形となった。
 中国主導の新ルールに基づく初の選挙。委員は香港政府トップの行政長官選出のほか、定数90の立法会(議会)のうち40人を選出する権限が加わり、今後も民主派が締め出されるのは確実となった。
 選挙制度の変更では、民主派が占めていた業界枠が縮小されたほか、新設された資格審査委員会が民主派候補の立候補資格を剥奪。大半の委員が役職に準じた自動当選や事前調整による無投票で決まり、選挙が行われたのは定数の2割超の364人だった。ただ、民主派政党からは立候補者がおらず、親中派以外の当選は数人にとどまった。
 登録有権者数は前回24万人超から約8000人に激減。実際の投票数は4380票で、香港人口の0.1%にも満たなかった。
 前回選挙では、民主派が1200の委員総数のうち325を獲得。19年には区議会議員選挙で民主派が大勝したため、区議会枠(117)が全て民主派に置き換わった。選挙委員会の4割弱を占める可能性があったが、行政長官選挙で民主派の影響力が拡大するのを恐れた中国政府は今年3月、全人代で民主派を徹底排除する選挙制度への変更を決めた。

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