<新型コロナ>献血減少、安定供給に影 「第5波」で来場者不足に 県赤十字血液センターが協力呼び掛け

2021年9月21日 07時42分

大宮献血ルームウエストで献血に協力する人たち=さいたま市大宮区で

 新型コロナウイルス禍が献血に影を落としている。感染「第5波」を受け、各地の献血ルームに足を運ぶ人が減り、企業や学校の集団献血も相次いで中止に。県赤十字血液センターは「緊急事態宣言下でも献血は不要不急の外出には当たらない」として、積極的な協力を呼び掛けている。(近藤統義)
 さいたま市の大宮駅近くにある「大宮献血ルームウエスト」は十七日、二十四台ある献血用ベッドの空きが目立った。「外出自粛が続き、夏場以降は訪れる人が特に少ない」とセンターの担当者。県内に他に六カ所ある献血ルームも同じ状況という。
 医療機関から最も要望が多い四百ミリリットル献血の場合、献血ルームでの協力者は六月まで目標人数に達していたが、七月は94%(不足人数四百九十人)、八月は99%(同九十一人)、今月は八日分までの達成率が96%に落ち込んでいる。
 献血バスが出向く集団献血も縮小している。テレワークやオンライン授業の導入で協力者が集まらないとして、七月は十四、八月は二十四、今月は二十七(十五日時点)の企業や大学、高校が中止を決めた。
 センターによると、現時点では血液の在庫があり、患者に届けられない事態ではない。それでも「血液は日々必要とされ、長期間の保存ができない。目標人数を下回り続ければ、安定供給が維持できなくなる恐れがある」と懸念する。
 さらに、感染拡大の影響で啓発活動が満足にできないのも痛手だ。もともと若年層の協力が少なく、高校などで出前講座を年間二十回ほど開いてきた。ところが昨年度は一回、本年度も二回にとどまっている。
 センターはコロナ禍で献血への逆風が今後も続くと見込み、献血者の確保に向け、過去に協力してくれた人へのメールなどでの働きかけを強化している。献血バスの派遣先の開拓にも力を入れ、保険業や建設業で新たに手を挙げる企業も出てきているという。
 十月十七日には、協力を申し出た鉄道博物館(さいたま市大宮区)で初めて献血を実施する。事前予約制で当日の申し込みはできないが、「多くの人が集まる施設で行うことで、献血を知ってもらうきっかけになれば」と期待する。
 最寄りの献血ルームや献血バスの運行予定はセンターのホームページで確認できる。また、これまでは新型コロナに感染した人は献血できなかったが、症状が消えてから四週間経過し、後遺症がなければ今月八日から協力できるようになった。米ファイザー製とモデルナ製のワクチンを接種した後も四十八時間たてば献血できる。

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