<新型コロナ>解雇・雇い止め急増 ホテル・製造・飲食・・・1600人超

2020年4月10日 02時00分
 新型コロナウイルスの感染拡大の雇用への悪影響が深刻化している。厚生労働省によると、解雇や、非正規社員で雇い止めにあった人は七日時点で、見込みも含め千六百七十七人と二週間でほぼ倍増。内定取り消しの学生数も急増している。東京都は十日にも幅広い業種に休業要請する見通しで、職を失う人がまた増えかねない。 (池尾伸一)
 同省の解雇・雇い止めの人数は失業した人が失業保険受給のためにハローワークに提出した書類や、労働局への企業の相談を通じて、把握した範囲に限られる。そのため、先月二十五日時点の八百八十八人からの急増以上に、実態は悪化しているとみられる。
 業種ではホテル、運送など観光関係のほか、製造業、飲食業などが多い。企業が社員を休業させた場合に支給する雇用調整助成金に関する相談も五千六百八十事業所からあり、先月二十七日時点の三千四百八十九事業所から大幅に増えた。
 東京都は三月末にバー、ナイトクラブなどの利用自粛を呼び掛けたのに続き、十日にも幅広い業種に休業を要請する方針。政府は雇用を維持した企業に給付する雇用調整助成金について、休業手当の助成率を最大で四分の三(中小企業は十分の九)まで引き上げるほか、売り上げが半減した中小企業への最大二百万円の給付も準備している。厚労省はこれらの資金を活用し、解雇や雇い止めは極力避けるよう企業に要請しているが、手続きが煩雑で時間がかかるとの指摘も多く効果は不透明だ。
 一方、三月に卒業した学生の内定取り消しも三月二十七日時点で三十二人(二十二社)だったのに対して、八日時点で五十八人(二十四社)に上った。内訳は大学生や短大生が四十二人、高校生が十六人。厚労省は内定者についても内定取り消しを避け雇用調整助成金の活用で自宅待機などで対応するよう企業に呼び掛けている。
<解雇と雇い止め> 解雇は正社員などが雇用契約を打ち切られること。雇い止めは契約社員や派遣社員など契約期間が決まった非正規社員について、期間満了に際し、次の労働契約を更新しないこと。

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