県内基準地価 住宅地の下落幅縮小 「オンライン内覧」で取引戻る

2021年9月22日 07時40分

住宅地でトップだったつくば市吾妻1−16−24付近

 茨城県は二十一日、土地取引の指標となる県内の基準地価(七月一日時点)を発表した。住宅地、商業地ともに平均変動率は三十年連続で下落したものの、下落幅は前年より縮小。県の担当者は、新型コロナウイルス禍に伴う外出自粛で停滞していた土地取引が、現地に行かなくても物件を見学できる「オンライン内覧」の普及により戻ってきたことなどを要因に挙げる。
 平均変動率は、住宅地が前年比0・2ポイント増のマイナス0・5%、商業地が同0・5ポイント増のマイナス0・2%だった。
 基準地は前年と同じ五百四十地点。継続地点五百三十八地点のうち、上昇は六十六地点(前年比十地点増)、横ばいは百三十九地点(同三十一地点増)で、回復傾向がやや鈍化した昨年と比べ、全体として持ち直している。
 県によると、住宅地の下落幅縮小にはオンライン内覧の広まりなどが寄与。商業地の下げ止まりは、飲食店やホテルなどを除けば収益悪化は限定的で、オフィス街では土地需要が戻ったことが要因という。
 住宅地、商業地ともに、地価の首位は七年連続でつくばエクスプレス(TX)つくば駅周辺の地点。上位五地点は、いずれも前年と同じだった。
 一方、工業地の地価は六年連続で上昇。平均変動率は前年と同率のプラス0・3%だった。県は、県南・県西地区のインターチェンジ近くで流通業務用地の需要が依然として高いことから、上昇が続いていると分析している。
 コロナ禍の影響について、調査に携わった外山茂樹・不動産鑑定士は「(昨年四〜五月の)最初の緊急事態宣言までは需要が落ち込んだが、その後は回復した。特にTX沿線は、今年に入ってからはコロナ前より需要が多いくらいだ」と話した。(長崎高大)

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