ファーウェイ副会長が帰国へ 米中の司法取引成立、中国もカナダ人開放

2021年9月25日 19時05分
24日、カナダ・バンクーバーの裁判所の外で声明を読む華為技術の孟晩舟副会長(左)=カナダ通信提供、AP

24日、カナダ・バンクーバーの裁判所の外で声明を読む華為技術の孟晩舟副会長(左)=カナダ通信提供、AP

  【ニューヨーク=杉藤貴浩】米司法省は24日、カナダで拘束され米国が身柄引き渡しを求めていた中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)副会長の孟晩舟もうばんしゅう被告(49)=保釈中=の中国帰国を容認する司法取引が成立したと発表した。引き渡し要求は撤回され、孟氏は同日、カナダから中国へ出国。カナダのトルドー首相は中国で拘束されていたカナダ人2人が解放されたと明らかにした。
 孟氏の身柄問題は、対立する米中の懸案事項の一つだったが、両国の緊張緩和が進むかはなお見通せない状況だ。
 孟氏は同日、ニューヨーク市の連邦裁判所にオンラインで出廷。米司法省によると、米国の制裁対象であるイランとの取引に関連して銀行に虚偽の説明をしたことを事実上認めた。司法取引は起訴猶予合意と呼ばれるもので、孟氏が合意に基づく一定の条件に従うことで将来的に起訴が取り下げられる。孟氏とともに起訴された法人としてのファーウェイに対する司法手続きは継続される。
 司法取引を受け、カナダ西部バンクーバーの裁判所は同日、孟氏の釈放を決定。ロイター通信によると、同氏は記者団に対し、カナダの司法制度に謝意を示しつつ「(拘束で)人生がひっくり返った」と話した。
 カナダ当局は18年12月、トランプ前政権下の米国の要請に基づきバンクーバーの空港で孟氏を拘束。米国は19年1月、同氏を銀行詐欺罪などで起訴し、米国への身柄送還を巡る審理がカナダの裁判所で行われてきた。同氏は一貫して無罪を主張してきた。
 ファーウェイ創業者の娘でもある孟氏の拘束以来、中国側は強く反発し、同氏の帰国を繰り返し要求。カナダ人2人を拘束するなど、報復とみられる措置にも踏み切り、カナダを板挟みにした米中対立が続いていた。

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