ファーウェイ副会長の帰国、中国当局は外交的成果として演出 米国への対立姿勢は崩さず

2021年9月26日 21時32分
中国広東省深圳の空港に到着し、手を振るファーウェイの孟晩舟副会長兼最高財務責任者(左)=25日(新華社=共同)

中国広東省深圳の空港に到着し、手を振るファーウェイの孟晩舟副会長兼最高財務責任者(左)=25日(新華社=共同)

 【北京=中沢穣】米司法当局に起訴され、カナダで3年近く拘束されていた中国通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の孟晩舟もうばんしゅう副会長兼最高財務責任者(49)が25日夜、同社本社のある広東省深圳市の空港に到着した。孟氏は「偉大な祖国と人民に感謝する」などと語り、空港に集まった関係者ら数百人から大々的な歓迎を受けた。
 赤いワンピース姿の孟氏は、手を振りながらチャーター機のタラップを下りて花束を受け取った。「祖国」への感謝を繰り返し、習近平しゅうきんぺい国家主席についても「国民一人一人の安否を気にかけてくれ、深く感動している」と言及した。
 中国当局は孟氏の帰国を外交的成果として演出しており、同日夜には深圳市中心部のビル群が中国国旗の赤色にライトアップされた。孟氏の空港到着がネット上で生中継されるなどメディアも大きく伝えており、共産党機関紙、人民日報は26日付1面に「いかなる勢力も中国の前進を止められない」との見出しで評論を掲載し、「中国人民の大きな勝利だ」と訴えた。
 米中対立を象徴する事件の解消によって対立の緩和が期待されるが、中国側は米国への対決姿勢を崩していない。外務省の華春瑩かしゅんえい報道局長は25日の声明で「中国のハイテク企業への抑圧を目的とした政治的迫害事件だ」と非難した。
 一方、孟氏の拘束直後に中国で拘束されて実刑判決を受けたカナダ人2人も、孟氏とほぼ同時に帰国したが、中国メディアの報道はほとんど触れていない。

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