<自民党総裁選>国会議員は岸田氏支持が最多 「脱原発派」で鳴らした河野氏に警戒感も 茨城

2021年9月27日 10時38分
 自民党総裁選(二十九日開票)では、国会議員票(三百八十二票)と同数を持つ党員・党友票が県内でどう出るかも注目される。県議団(いばらき自民党)は岸田文雄前政調会長を推薦する一方、県関係国会議員十人のうち岸田氏支持を表明しているのは六人。岸田氏が逃げ切るのか、全国的に党員人気が高い河野太郎行政改革担当相に首位を譲るのか、それとも−。(長崎高大、保坂千裕)

◆入閣適齢期

 総裁選には岸田氏と河野氏の他に、高市早苗前総務相と野田聖子幹事長代行が立候補している。
 県関係国会議員では、県連会長の梶山弘志経済産業相(衆院茨城4区、無派閥)が岸田氏の推薦人に。梶山氏の影響力が大きい県議団(四十六人)も早々に岸田氏の推薦を決めた。
 岸田氏を支える岸田派には、葉梨康弘氏(衆院3区)と国光文乃氏(衆院6区)が所属する。
 3区内の地方議員によると、葉梨氏は地元の全党員・党友に手紙を出し、岸田氏への投票を依頼した。当選五回で「入閣適齢期」とされる葉梨氏にとっては「(岸田氏の当落は)自分が大臣になれるかどうかが懸かっている」というわけだ。
 自主投票となった旧竹下派では、額賀福志郎元財務相(衆院2区)と上月良祐氏(参院茨城)が岸田氏の支持を表明。神田裕氏(比例北関東、無派閥)も、本紙の取材に岸田氏支持を明らかにした。
 岸田氏に対しては、県内の党員からも「安定感」「誠実さ」を評価する声が上がっており、手堅い集票が見込めそうだ。

◆県連の抗議

 一方、各種調査では期待度で他の候補者をリードする河野氏。所属する麻生派は、岸田氏と両にらみで自主投票としているが、同派の永岡桂子氏(衆院比例北関東)は河野氏についた。石破派の田所嘉徳氏(衆院1区)も、河野氏支持を表明した石破茂元幹事長に歩調を合わせる。
 1区と、永岡氏が支部長を務める7区を中心に、河野氏が票を積み上げる可能性はある。
 ただ、日本原子力発電東海第二原発(東海村)や核燃料サイクル関連施設を多く抱える本県では、自民党きっての「脱原発派」で鳴らしてきた河野氏への警戒感が、経済界などに根強くある。河野氏は原発再稼働については「現実路線」を打ち出したものの、核燃サイクルには否定的な姿勢を崩していない。
 河野氏は過去には、水戸市で開かれた「東海第2原発の再稼働に反対する茨城県自治体議員連盟」の設立総会で講演し、党県連の抗議を受けたことも。永岡氏は「河野氏は茨城では厳しい」と指摘する。

◆影響しない

 石川昭政氏(衆院5区、無派閥)は県関係国会議員で唯一、高市氏を支持し、推薦人にも名を連ねた。ただ、地元地方議員の多くは県議団の決定に従い、岸田氏への投票を呼び掛けている。地方議員の一人は「石川氏の高市氏支持は党員票に影響しない」とみる。
 岡田広氏(参院茨城)は総裁選管理委員になっており、支持する候補者については「公平性の観点から申し上げられない」とした。野田氏への支持を表明する国会議員はいない。
 県内の党員・党友は約四万四千人。党県連は二十九日午前に水戸市内で開票作業を行う。党本部で全国の党員・党友票を合算し、三百八十二票をドント方式で各候補者に配分する。
 一回目の投票で過半数を取る候補者がいない場合は、国会議員票(三百八十二票)と都道府県票(四十七票)による決選投票になる。都道府県票は、各都道府県で党員・党友票がより多かった候補者に自動的に割り振られる。

自民党総裁選の党員投票用紙

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