脇甘いデジタル庁、赤石氏以外の懲戒相当事案も 接待同席の平井氏は「問題ない」

2021年9月28日 06時00分
 NTTとの接待問題を巡っては、「ピカピカの省庁を目指す」として1日に発足したばかりのデジタル庁の対応の甘さが目立つ。赤石浩一デジタル審議官を処分する一方、接待に同席していた平井卓也デジタル相に対して、NTTが利害関係にないとして「問題ない」と言い切り、再調査もしないという。(原田晋也)
 NTTの子会社は、同庁前身の内閣官房の情報通信技術(IT)総合戦略室から東京五輪・パラリンピック用アプリなど、政府のデジタル関連事業を多く受注してきた。ただ、同庁はNTTが事業を直接行わない持ち株会社であることを理由に「利害関係者にあたらない」と説明する。
 人事院によると、国家公務員倫理規程では、利害関係者にあたる子会社の親会社は利害関係者とみなされないという。ただ、倫理規程は利害がなくても社会通念を超える接待を受けることを禁止しているため、赤石氏は処分となった。3回の接待のうち2回は、同席した平井氏が「割り勘」となるようNTTに費用を支払ったが、支払いが半年後だったため実質的な接待とデジタル庁は認定した。
 一方、これまで「割り勘」と説明してきた平井氏の説明には矛盾が生じているともいえるが、デジタル庁の担当者は「大臣規範に照らして何ら問題がない」とした。大臣規範は「国民の疑念を招くような行為」を禁じているが、NTTが利害関係に当たらないことから、疑念を招いていないと断定した。
 今回、NTTの接待とは別に、利害関係者から贈答品を受け取るなど懲戒相当の行為があった職員がいたことも分かった。既に退職済みで懲戒処分できず、同庁は処分の対象外であることを理由に詳細な説明を拒んだ。
 デジタル庁は民間の専門人材に門戸を開き、省庁と民間企業を人材が行き来する「リボルビングドア」(回転扉)と呼ばれる仕組み作りを目指している。退職後に在職中の不祥事が発覚し、懲戒処分の対象外として詳細が公表されない事態は今後も起こりうる。
 担当者は一連の不祥事を「大臣の言うピカピカのデジタル庁としてスタートさせるため調査を行った」と説明する。だが、トップの平井氏を筆頭に問題の説明に消極的な姿勢が目立つ。

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