気候変動対策「スタートの合図遠のいた」? 自民・岸田新総裁の発言に若者らが心配

2021年9月29日 21時02分
自民党の新総裁に選ばれ、菅首相(左)に花束を贈り握手を交わす岸田文雄氏=29日午後3時23分、東京都内のホテルで

自民党の新総裁に選ばれ、菅首相(左)に花束を贈り握手を交わす岸田文雄氏=29日午後3時23分、東京都内のホテルで

 新首相となるのが確実な岸田文雄氏の自民党新総裁就任に、地球温暖化対策の強化を求める若者や団体からは「対策スタートの合図が遠のいたのでは」と心配する声が上がった。
 4月に参考人として国会で対策強化を訴えた若者グループ「Fridays For Future鹿児島」の大学2年中村涼夏さん(20)は、菅政権が打ち出した2050年の温室効果ガス排出「実質ゼロ」宣言を「スタートライン」と位置付ける。実効性ある具体策に注目するが、岸田氏が総裁選の討論会で、発光ダイオード(LED)電球への切り替えや風呂の節水効果を例示したことで「一気に心配になった」と話す。
 温暖化による気候変動は「気候危機」とも言われるため、NPO法人「気候ネットワーク」理事平田仁子きみこさんは、温暖化への岸田氏の基本的な認識を疑問視する。1カ月後に迫る国連の気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、日本は石炭火力発電の廃止時期を示すなどの前進を期待されているとし、「LEDなど小手先の対応ではなく、問題の構造を緊急に学んでほしい」と求めた。
 自然エネルギー財団常務理事の大野輝之さんは、岸田氏の脱炭素路線の継続表明を評価しつつ、「既に経済は脱炭素へ動いている。企業の動きを促進する方向じゃないと経済政策は成功しない」と話した。(福岡範行)

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