岸田新総裁を選出 10月4日に首相指名、衆院選は11月の公算

2021年9月29日 21時33分
記者会見に臨む岸田新総裁=29日、東京・永田町の自民党本部で

記者会見に臨む岸田新総裁=29日、東京・永田町の自民党本部で

 菅義偉首相(自民党総裁)の後任を決める党総裁選は29日、東京都内のホテルで投開票され、新総裁に岸田文雄前政調会長(64)を選出した。総裁任期は2024年9月末までの3年間。岸田氏は「丁寧で寛容な政治」を掲げ、国民に説明して理解を得る姿勢を打ち出したが、安倍前政権からの「負の遺産」である森友学園を巡る公文書改ざん問題の再調査には否定的な考えを繰り返した。(上野実輝彦)
 岸田氏は10月4日召集の臨時国会で第100代首相に指名された後、新内閣を発足させる。所信表明演説と各党の代表質問後に衆院解散に踏み切った場合、衆院選は「10月26日公示、11月7日投開票」か「11月2日公示、14日投開票」の11月前半の投開票となる見通し。衆院議員の任期満了は10月21日で、任期越えの衆院選は現行憲法下で初となる。
 岸田氏は総裁選後の記者会見で「新型コロナウイルス感染症により、国民が心をばらばらにされてしまった。ワンチームとして国難に取り組む雰囲気をつくらねばならない」と指摘。経済成長による国民の所得の引き上げを重視した「新しい資本主義」を構築するとし、格差の是正に取り組む考えを強調した。年内に数10兆円規模の経済対策を策定する方針も示した。
 安倍・菅両政権が説明責任を果たしていない森友学園の問題は「必要があれば政治の立場から説明しなければならない」とする一方で、行政による調査や検察の捜査、民事裁判が既に行われているとして、再調査には言及しなかった。
 幹事長や政調会長など党役員人事は、10月1日にも行いたい意向を表明。党役員の任期を1期1年、連続3期までとする党改革に関して「思いは1ミリたりとも後退していない」と述べ、実施する考えを示した。次期衆院選の勝敗ラインは「与党で過半数」とした。
 総裁選は、河野太郎行政改革担当相(58)、高市早苗前総務相(60)、野田聖子幹事長代行(61)と4人で争われ、岸田氏は1回目の投票、決選投票ともに最多の国会議員票を獲得。1回目の国会議員票は、安倍晋三前首相の全面支援を受けた高市氏が河野氏を上回った。党員・党友票は、いずれも河野氏が最多だった。

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