差別なき社会へ ハルモニが缶バッジで訴え 日本語学ぶ在日コリアンらの会

2021年9月30日 07時30分

缶バッジのデザインを考えるハルモニら=いずれも川崎区のふれあい館で

 在日コリアンらでつくる「ウリマダン」のハルモニ(おばあさん)たちが二十九日、拠点の多文化共生施設「ふれあい館」(川崎市川崎区桜本)で、差別反対を訴える缶バッジを作った。民族差別、性差別などあいまって教育機会を逸し、いま日本語を学んでいる会。差別の痛みを知る世代が、若い世代に差別のない社会を−と願いを込めた。(竹谷直子)
 「差別の痛みは若い人たちも受けている。差別のある日本社会に向き合わなきゃいけない」。同館でウリマダンを担当する遠原輝さん(32)は、ハルモニたちに語りかけた。
 普段は作文を書いたり人形劇の練習をしたりしているウリマダン。刑事罰を科す差別禁止条例を施行しても続く在日コリアンへの差別をあおる街宣に対し、反対の意思を示そうと缶バッジ作りに取り組んだ。
 九十代までの約二十人が参加。ハルモニらは、画用紙に色鉛筆やカラフルなペンで「差別NO」や「なかよくしましょう」などと書いた。加工して完成した直径五センチの缶バッジは、JR川崎駅前で配られる予定だ。

完成した缶バッジ

 参加した石日分(ソクイルブン)さん(90)=川崎区=は「条例ができ、これで差別から守られると思ったが、ふれあい館に脅迫状が届くなどやり方が悪辣(あくらつ)になり怖い。バッジを見て一人でも多くの理解者が増えてほしい」と話し、「差別の悲しさは身をもって経験している。若い人にはそういうことがなくなって穏やかに暮らせるように願っている」と訴えた。
 遠原さんは「成人式でチマチョゴリを着て外に出るのが怖く、成人式を諦めている子がいる。選択できない状態にある現状を変えていかなければならない」と話した。

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