<新型コロナ>「ようやく」「感染拡大何度も」 緊急宣言解除へ安堵と不安

2021年9月30日 07時16分
 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が、三十日で解除される。苦境が長く続く飲食店や、通常と異なる通学となった高校生のいる世帯などに歓迎の声が広がる一方「何度も繰り返してきた」と感染再拡大への不安も交錯した。(米田怜央、丸山耀平、酒井翔平)
 「ようやく解除か、という気持ちだが、大きな期待はない。感染が収まるといえる材料は何もないわけだから」。横浜市中区の小料理屋「海鮮季節料理 旬」は、週明けに三カ月弱ぶりに営業を再開する。ただ、店内の掃除に取り掛かっていた店主の西山幸男さん(70)の表情は厳しい。
 酒類の提供停止の要請が出るたび、休業を選んできた。「体は楽でも、お客が離れてしまうかもしれないという不安が続いた」と振り返る。一方で「また休業になるんじゃないか」ともこぼす。「感染拡大の波は何度も繰り返してきた。繁忙期の年末が近づいてきたが、まだ客は戻らないだろう」と淡々と話した。
 宣言解除を受け、そごう横浜店(横浜市西区)は、午後八時までとしていた飲食店を一部を除き午後九時までとし、酒類提供は午後八時までとする。横浜高島屋(同)は、午後八時までとしていた地下食料品売り場の一部の営業時間を午後九時に延長し、レストランは午後九時までの営業とする。両店の広報担当者はともに「感染対策を徹底したい」と気を引き締めた。
 分散登校を実施してきた県立高校では、通常登校が再開される。三年と一年に長女(18)と次女(15)が在籍するパート女性(46)=横浜市瀬谷区=は「ほっとした。子どもたちも喜んでいる」と安堵(あんど)をのぞかせた。
 県立高校は原則として三年生は週二回、一、二年生は週一回登校し、登校日以外はオンライン授業などを行ってきた。九月に予定された文化祭や体育祭などの行事は延期になり、娘たちは悔しがっていた。オンライン授業に集中できていない様子も見られ、「高校生の学びの機会を奪う」と懸念していたという。
 女性は「高校生の間での感染が多いなど、納得のいく説明がないまま分散登校が実施された。本当に必要だったのか検証し、今後はデータに基づいた施策をしてほしい」と求めた。

関連キーワード


おすすめ情報

神奈川の新着

記事一覧