新首相にも6人会員任命拒否の撤回を要求へ 日本学術会議・梶田会長「きちんと努力していく」  

2021年9月30日 22時17分
ズームで記者会見をし、菅首相による学術会議の推薦候補者の任命拒否から1年で所感をのべる梶田隆章会長=30日、ズームより

ズームで記者会見をし、菅首相による学術会議の推薦候補者の任命拒否から1年で所感をのべる梶田隆章会長=30日、ズームより

 日本学術会議の梶田隆章会長は30日、同会議幹事会後の記者会見で、昨年10月に発覚した菅義偉首相が会員候補の6人を任命拒否した問題について「1年を経過した現時点でも、問題の解決も、説明もされない状況が続いている。このような状態の長期化はとうてい受け入れられない」と述べ、4日に新首相に選出される見通しの岸田文雄・自民党総裁に、任命拒否の撤回を求める意向を示した。
 同会議は6人の任命を求めて昨年10月以降、菅首相に要望書を提出し、井上信治・科学技術担当相との面談で複数回にわたり要望。今年4月にも6人の即時任命を求める声明を発表し、併せて任命を拒否した理由の説明も求めてきた。
 梶田会長は「学術会議の存在意義を厳しく問い返すことを求められた試練の1年になった」と振り返りつつ、「会議が推薦した候補者が任命されず、理由も説明されない状態では、科学と政治の信頼醸成と対話を困難にする」と指摘した。
 任命拒否問題について岸田氏は、総裁選中の9月13日の記者会見で「任命拒否の撤回はしない」と明言している。これに対し梶田会長は「次の首相にも、6人が任命されるよう、きちんと努力していく」と引き続き任命拒否の撤回を求めるとした。
 また、首相の管轄下にありながら独立した位置づけとなっている同会議について昨年10月以降、組織の在り方を見直す議論も続いている。梶田会長は「この1年、改革のために頑張った。現在の困難な状況を乗り越え、希望にあふれた未来の創出のために努力したい」と話した。
 同会議によると、昨年10月以降、定年などで会員2人が欠員になった。今後、任命拒否された6人とともに、この2人についても補充候補者を選び、任命を求めるという。(望月衣塑子)

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