横浜市旧庁舎7700万円で売却 「安すぎる」の声に新市長「妥当」

2021年10月1日 07時28分

横浜市の旧庁舎=中区で

 横浜市の山中竹春市長は30日の定例記者会見で、JR関内駅前の旧庁舎の建物を再開発を担う企業グループに約7700万円で売却する本契約を結んだと発表した。林文子前市長時代に売却価格を決めたが、「安すぎる」との市民の批判を受け、山中市長が価格算定の妥当性などを再検討した結果、「妥当」と判断した。(丸山耀平)
 市は二〇一九年に旧庁舎約一万六千平方メートルの跡地で「観光・集客」「国際的な産学連携」を条件とした再開発の提案を公募し、三井不動産など八社による事業者グループが選ばれた。建物は不動産鑑定業者二社による評価後、市の財産評価審議会の答申を経て、市が売却価格を決定した。土地は七十七年間の定期借地として年約二億一千万円で貸し出すことにした。
 山中市長は会見で、二業者が行った建物価格の鑑定方法と価格算定の妥当性の検討を、別の二業者に依頼したと説明。検討の結果、市が価格を決定したプロセスに不備はなく、鑑定評価も手順に沿っていることを確認したという。また、他自治体の事例を基に、旧庁舎は建物としての経済価値が認められないとの報告を受けたとし、「客観的に評価を確認できた」と判断の理由を説明した。
 一方、定期借地の賃料の再検討は行わなかった。山中市長は土地利用の制限をかけていることを挙げ、「条件がある状況で設定した妥当な金額だ」と述べた。
 旧庁舎は著名建築家・村野藤吾が設計し、一九五九年に完成。市庁舎は昨年JR桜木町駅近くの新庁舎に移転した。事業者の計画では一部をホテルとして保存活用した上で、地上三十四階建てのタワー棟などを新築することになっている。

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