モデルナワクチン異物、厚労省の分析でもステンレスと確認 モデルナと武田薬品の調査結果裏付け

2021年10月1日 20時21分
モデルナ製の新型コロナワクチン

モデルナ製の新型コロナワクチン

 新型コロナウイルスの米モデルナ製ワクチンから異物が見つかった問題で、厚生労働省は「異物は316ステンレス鋼の可能性が高い」と発表した。1日のワクチン副反応検討部会に報告した。安全性に問題はないとするモデルナと国内供給を担う武田薬品工業の調査結果を裏付けた格好だ。

◆厚労省「国も念のため確認」

 厚労省の担当者は「通常なら品質不良の医薬品の検査、分析は企業が行うが、広く国民に接種してもらっているワクチンでの異物発見という特殊性を踏まえ、国も念のため確認し、確実な調査結果を得た方がいいと判断した」と説明した。
 国立医薬品食品衛生研究所の分析では、異物の成分は鉄、クロム、ニッケルなどで316ステンレス鋼と考えられ、大きさは最大0・4ミリ。肉眼では見えない異物の存在も確認した。
 本来、この金属に磁性はないが、磁石への反応が報告されている。同研究所は「力を受けて変形すると磁性を帯びる。機器の摩擦で金属破片が形成され混入した可能性が高く形成原因と齟齬そごはない」としている。

◆原因はスペインの工場の人為的ミス

 武田薬品によると、スペインの工場の製造ラインで6月25日と7月1日の2度、機器の取り付けミスが発生。「人的過誤」により、本来保つべき機器の間の1ミリの隙間がないまま計5ロットが製造された。
 工場は2回目のミスの後に製造した2ロットで異物混入を発見し出荷を止めたが、取り付けミスは2回目のみと判断し、モデルナに報告。残る3ロットは品質検査に合格し、日本に出荷された。各地の接種会場から異物発見の報告を受け、約16万本が回収対象となり、58本から異物が見つかった。(沢田千秋)

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