熱海土石流きょう3カ月 生活再建へ歩み進める避難者 原因究明や被災地の復旧急ぐ

2021年10月3日 06時00分

土石流災害から3カ月が経ち、土砂が取り除かれて家が建ってた土台がはっきりした伊豆山地区=いずれも2日午後、熱海市で(立浪基博撮影)

 静岡県熱海市伊豆山の土石流災害は3日、発生から3カ月を迎える。これまでに26人が亡くなり、今も行方不明者1人の捜索が続く。避難者の多くは公営住宅など次の住まいを決め、生活再建に向け歩を進めている。今後は、土石流の原因究明や被災地の復旧復興も急がれる。
 土石流は7月3日午前10時半ごろ発生。市によると、住宅など136棟が被害を受け、54棟が流失した。

土石流災害から3カ月が経ち、秋を迎えた伊豆山地区

 残る行方不明者の捜索は警察など約50人態勢で続くが、9月25日に逢初橋付近で、建設作業員男性が死亡する事故が発生。その原因調査のため、限定的な活動となっている。
 当初、500人以上いた避難者は9月末時点で、約20人まで減った。帰宅したり、市内外の応急住宅へ転居したりして新たな生活を始めている。避難先のホテルに残る避難者も次の住まいを決め、引っ越しの準備を進める。義援金約9億4千万円余り(9月30日時点)の一部の配分が始まり、このほか市は見舞金の支払いも検討している。
 復興に向けては、市は推進本部を設置。被災者ら地元住民の声も聞きながら、本年度末までに復興まちづくり計画の策定を目指す。

土石流災害から3カ月。行方不明者の捜索が続く逢初橋付近

 逢初川上流部では国による砂防工事が続いている。国土交通省中部地方整備局によると、以前からある砂防ダムに堆積した土砂をヘリコプターを使って搬出している。搬出量が限られるため、大型車両が通れる進入路の整備を急ぐ。
 県の「逢初川下流域復旧・復興チーム」は、河川や道路に流れ込んだ土砂の撤去をおおむね完了。あとは逢初橋下の整地などが残る。河川改修の計画づくりなども進める。
 被害を甚大化させたとされる起点部の盛り土を巡っては、遺族が造成業者の当時の代表者らを刑事告訴し、10月中には他の遺族による追加告訴も予定。被災者ら70人は計約32億円の損害賠償を求めて提訴している。(山中正義)

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