真・東京03探検隊「いざという時に覚えておきたい! ピンッ、ホース、レバー!」(池袋防災館 前編)

2021年10月13日 10時11分 会員限定

お笑いトリオ“東京03”が、大人の好奇心を満たすディープな世界に飛び込む!


お笑いトリオ「東京03」のメンバーが、これまで知らなかった未知なる世界に足を踏み入れ、さまざまな新発見と出合う人気の連載。
考古学、芸術、科学、サブカルなど、あらゆる分野に触れて見聞を広め、“デキる大人”としてのたしなみを磨きます!

体験を通して防災を学ぶ

 地震や火災をはじめ、いつ自分の身に降りかかるか予測ができない災害。平和な毎日のなかでは意識が薄くなりがちですが、防災に関するしっかりした知識を持っておくことはとても大切なこと。自分だけでなく、周りの人々の命を守ることにもつながります。緊急時でも落ちついて正しい行動がとれる人はカッコイイですよね! そんな頼れる大人になるべく、今回は探検隊の3人が防災の心得について学んできました!
【今回の取材の裏側を動画でご覧いただけます】

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防災をテーマにした施設で、消火器デビュー!

3人がお邪魔したのは池袋消防署が入った庁舎の4・5階にある「池袋防災館」。東京消防庁の学習施設で、インストラクターの指導のもと、防災に関する疑似体験にツアー方式で参加できます。

今回、インストラクターを担当していただく長谷川さんとご対面。
長谷川さん
「本日は池袋防災館に、ようこそお越しくださいました。これからみなさんには、全部で4つの体験を通して、緊急時の行動についていろいろ学んでいただきます」
飯塚隊員「はい! よろしくお願いします!」

スタートは消火器を使った消火体験から。まずは、スクリーンを見ながら火災の原因や消火の方法について学びます。
長谷川さん
「モノが燃えるためには“可燃物”、“熱源”、“酸素”が必要で、これを“燃焼の3要素”と呼びます。これらのうち、いずれかを取り除けば燃焼を止めることができます」

長谷川さん
「消火の方法もいくつかあって、モノを被せたりして酸素をなくすのを“窒息消火”、水をかけて温度を下げるのを“冷却消火”といいます」
豊本隊員「なるほど。じゃあ、消火器で消すのは冷却消火ってことですか?」
長谷川さん
「いえ、それも消火器の種類によります。アルカリ液が入った“強化液消火器”は冷却消火ですが、“粉末消火器”は薬剤を吹きかけ、酸素を遮断して消火します」
飯塚隊員「へー、消火器にも種類があるんですね、知らなかった。消火器なんて触ったこともないからね」

「粉末消火器の中にはこんなものが入ってるんですよ」と、長谷川さんから手渡された粉の入ったケース。
飯塚隊員「なに?リン酸二水素アンモニウム…って書いてあるのかな?」
角田隊員「ようはこれをぶっかけて、酸素を届かなくして消すってわけですな」
長谷川さん
「はい。ただしそういった窒息消火の場合、水のような浸透力がないので可燃物の内部はまだ燃えている可能性があります。なので、バケツで水をかけたりして再燃防止に努める必要があります」

3人とも消火器の扱いは未経験。基本的な使い方を、長谷川さんに教わります。
長谷川さん
「安全ピンを引き抜いて、ホースを外して火元に向け、レバーを強くにぎって噴射。ピンッ、ホース、レバー!の要領で覚えてください(笑)」
角田隊員「ピンッ、ホース、レバー!ね。はいはい」
長谷川さん
「炎全体ではなく、火の根元を狙って噴射するように。またその際は、炎の “吹き返し”に注意を。噴射の勢いで炎が必ず吹きかけた人に向かってきます。それから身を守るにはどうしたらいいと思いますか?」
豊本隊員「え、でも絶対返ってきちゃうんですよね? 噴射したら、すぐ後ろに走って逃げるとか?(笑)」
角田隊員「姿勢を低くすればいいんじゃないかな? あとは適度な距離を保つ!」
長谷川さん
「さすが角田さん、その通り。距離は平均ですが、3~6mくらいを保ってください」
角田隊員、いつになく冴えていますね。気のせいか表情もいつもより凛々しい気が…。


ひと通りレクチャーを受けたら、いよいよ初期消火の体験!
消火器を構えて気合充分の飯塚隊員。さまになっていますね。
飯塚隊員「いや、結構重いよ、コレ」
消火器は満タンの状態で6キロほどあるそう。落としてケガをしないよう、必ず両手で運びましょう。
火災を発見したら、まずは大声で周囲に知らせます。

豊本隊員「火事だー」
角田隊員「火事だーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
角田隊員のバカでかい声が、豊本隊員の声をかき消します。

そしてスクリーンに映し出された火災に向かって、一斉に消火器を噴射!!
角田隊員「ピンッ、ホース、レバー―――――――ッ!!!」
教わった通り、3人とも見事に火の根元にヒットさせていますね。
無事、火を消し終えたら、消火までにかかったタイムが表示されます。
豊本隊員「11秒だって。これはなかなか良いんじゃないの!?」
長谷川さん
「消えないこともあるので、上出来ですよ」
消火の際の姿勢は、撮影された映像でチェックできます。

こちらが、実際に消化体験したときの映像写真です。


長谷川さん
「自分たちの姿勢を見てどうですか?」
飯塚隊員「いやー、角田さんがダントツでいいですよね(笑)。キレが違います」
長谷川さん
「そうですね、角田さんは中腰ですが、あとのおふたりは完全に座ってしまっていますよね。もし、爆発などが起きたらひっくり返って巻き込まれてしまいます」
豊本隊員「なるほどねー。両足はいつでも自由に動かせるようにしておくってことか」
飯塚隊員「さすが角ちゃん。そういうことにも気付いてたんだね」
角田隊員「えっ…?」

長谷川さん
「今日は無事消すことができました。では、消えない場合はどうしますか?」
角田隊員「逃げる!」
長谷川さん
「その通り。消せないとなったらすぐに逃げる判断をすることが大事です。判断基準は炎が天井に届いたかどうか。最優先すべきは自分の命を守ることですから」

飯塚隊員「体験してみて思ったけど、一度でも消火器を使った経験があるのとないのでは、いざという時にだいぶ差がでる気がしますね」
長谷川さん
「そうですね。また、近くに必ず消火器があるとは限らないので、仕事場やマンションなどでは普段から設置場所を把握しておくようにしましょう」

モクモクと煙が充満するなかを脱出!


続いては、火災によって充満した煙の体験です。
煙から身を守るためには、まずは煙の怖さを正しく知ることが大切。
“煙が横に進む速度は毎秒0.5~1mと、人の歩く速度とほぼ同じ”
“煙を吸い込むことで起こる一酸化炭素中毒や、肺の火傷による呼吸困難”
“煙に包まれて視界を奪われることによる精神的パニック”

などなど、映像を見ながら煙にまかれることがどれだけ危険なことかを学びます。
豊本隊員「なんか、これだけ聞くと逃げられる気がしなくなってくるな…」

長谷川さん
「姿勢を低くして、口をハンカチやタオルで覆い、そして決して慌てないこと。慌てると煙を多く吸い込んでしまい、また、パニックに陥って普段では考えられないような行動をとってしまいます」
「ほかに気をつけるべきことは!?」と問う、熱心な角田隊員。
長谷川さん
「電気が消えている場合は、壁づたいに進むこと。エレベーターの利用は絶対にNG! また、煙の侵入を許してしまうためドアはむやみに開けず、避難誘導灯が灯った非常口を目指すように」
飯塚隊員「あー、よく見る緑のピクトグラムのやつですね」
いざ、避難体験をスタート。3人が部屋で座っていると、突然、避難警報が鳴り響きます。
ピーピーピーーーー(サイレン音)

角田隊員「火事だ! おい、みんな逃げるぞ!」

急いで部屋から通路へと出た3人。すでに煙が充満してしまっています。
飯塚隊員「ゴホッ、ゴホッ!!うわ、すごい。前が見えない!」
豊本隊員「ちょっとこれはやばいでしょ!」
角田隊員「エレベーター発見!! でも絶対に乗っちゃだめだ!」 
「ドア発見! でも、非常口以外をむやみに開けてはいけない!」
長谷川さんから教わったことを守りながら2人を誘導するリーダー、角田隊員。さすが、頼りになる男です。
体勢を低く保ちながら進んでいくと、出口を発見!!
カメラの前で、必死の形相で決めポーズをとる角田隊員。
豊本隊員「ちょっと、早く進んでよ!」
飯塚隊員「うわ、撮ってもらおうと必死だよコイツ。要らないんだよ、そういうの(笑)」

多少のもたつきがありながらも無事、煙のなかを脱出した3人。
「避難後は、必ず人員点呼を行ってください。集合場所も必ず決めておきましょう」と長谷川さん。
飯塚隊員「いやー、想像以上にかなり苦しかった。でもやっぱり通路の下側のほうが呼吸は楽ですね」
長谷川さん
「実際はもっと煙が充満しています。自分の手が見えないくらいなので」
長谷川さん
「これで煙体験は終了です。ところで、みなさんは、避難の4つのポイント“お・か・し・も”はご存知ですか?」
豊本隊員「“お”は押さない、“か”はかけない、“し”はしゃべらない、だよね。“も”なんてあったかな?」
長谷川さん
“も”はもどらない、ということ。たとえ大切なモノを忘れても、絶対に取りにもどってはいけません。それで命を落としてしまった例が多いのです」
飯塚隊員「分かりました。僕は角田くんがいなくても、絶対に戻りません」
角田隊員「おい! それはちょっと冷たいぜ~」
避難では、一瞬の判断が生死の分かれ道。こういった災害はいつでも起こりえる自分事として捉えることが、緊急時の落ち着いた行動につながります。
また、ビルなどの逃げ道となるのは階段です。そのため、普段から階段に出る非常口の付近には障害となるものは置かないようにしましょう。
・・・後編へ続く。
次回は、地震体験とAEDの正しい使い方です。
更新は10月27日(水)予定です。
お楽しみに!!
取材協力/池袋防災館
池袋駅から徒歩5分、東京消防庁の防災体験学習施設。消火・煙・地震の体験に加え、防災ビデオ・VR防災体験・救急体験のいずれかひとつを選択できる計4つの体験を、ツアー方式で実施。また、毎週金曜は夜間の災害を想定したナイトツアーを、17時からと19時からの2部制で行っている。
DATA
住所/東京都豊島区西池袋2-37-8
入館料/無料
TEL/03-3590-6565
営業時間/9:00~17:00(金曜は~21:00)
定休日/第1火曜休、第3火曜及び第3火曜の翌日休(祝日の場合は翌日休)
※新型コロナウィルス感染症の影響で、掲載したお店や施設の臨時休業および、営業時間などが変更になる場合がございます。事前にご確認ください。
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今回の取材の裏側をこちらの動画でご覧いただけます。これからも「真東京03探検隊」取材の様子をご覧になりたい方は、ぜひYouTube『東京新聞チャンネル』に登録お願いします。

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