《宮﨑香蓮の大人の社会科見学 》株式会社ファンケル 人々の“不”を解消していくファンケルの挑戦

2021年10月13日 09時45分

女優・宮﨑香蓮が、東京を拠点とした、歴史を重ねている企業に訪問し、自らインタビュー取材します。取材先では、「ヒットの秘訣」「受け継がれている歴史や大切にしているもの」を中心に様々な『モノ・ヒト・コト』をお聞きし、歴史について学んだり、業界ならではのお話、これからについて発信していきます。

無添加化粧品の代表的な存在『FANCL』
ボディミルクにクレンジングに洗顔料と色々なファンケル商品を使っています。コロナ禍ということもありネット通販も利用したのですが、びっくりしたのは商品の箱の裏に説明書きが直に印刷されていること!商品の良さはもちろんですが、エコにも配慮しているんですね。
今回は、そんな化粧品や健康食品など様々な魅力のあるファンケルさんをインタビュー取材します!

始まりはシンプルな想いから


 まず歴史を振り返ると、1970年代は化粧品による肌トラブルが多く、社会問題になっていた時代でした。ファンケルの創業者、池森賢二氏の奥様も化粧品が原因と思われる肌荒れに悩んでいました。池森氏は「化粧品でなぜ肌が荒れるのか?」とシンプルに疑問を持ち、研究を始めます。調べていくうちに、肌のトラブルの原因は化粧品の添加物ではないかということに気付きます。そこで、池森氏は「シンプルに添加物を無くせばいいのでは」と思案しました。しかしながら、大きな容器に入った栄養たっぷりの化粧水を販売するために、防腐剤の配合が必要です。「何とかして防腐剤を配合しない化粧品が作れないか 」と、開発に専念します。そして1980年、池森氏はAタイプと呼ばれる弱酸性の化粧品を開発。これがファンケル化粧品の始まりです。

初代のファンケル化粧品。弱酸性の化粧品を販売。

 当時はまだ技術が足りず、必要最低限の添加物を使わざるを得ませんでした。池森氏は、添加物を取り除き、綺麗になるための成分だけで化粧品を作りたいという、正義感を持ち続けます。「正義感を持って“不”の解消をしていく」この理念こそがファンケルの出発点であり、今に続くスピリットです。
 そして試行錯誤の末、2年後の1982年に無添加化粧品の商品化に至りました。その成功の要となったのは「腐ってしまうのなら、腐る前に使い切れるサイズにすればいいのでは」という逆転の発想です。容器に選ばれたのは、注射などに使われるバイアル瓶と呼ばれるもので、5mlの小さな瓶に化粧品を入れ1週間で使い切れるものを販売しました。当時、それは化粧品業界ではとても思いつかないような手法でした。というのも化粧品は「夢を売るもの」でもあるから、そんな小さな無機質な容器に入れても「売れる訳がない」という意見がほとんどだったからです。

品質を保てる容器を探すところからスタート。こちらが1週間使い切りの5mlのバイアル瓶。


5mlのバイアル瓶のサイズに驚きと感動に包まれた宮﨑香蓮さん。


 ファンケルも商品の質には自信があったものの、やはり「化粧品として認知してもらうこと」に並々ならぬ苦悩がありました。池森氏はその魅力を自ら伝えるために、自作のチラシを作り「エッ!これ化粧品?」というコピーをつけ、自らポスティングも行なっていたそうです。「肌トラブルに悩んでいる人へ、想いを真摯に伝えたい」という一心で知ってもらうための活動を続けました。

インタビューに応じてくれた企業文化コミュニケーション室の室長である馬見塚さん。当時携わっていた広告宣伝活動など、幅広くお聞きしました。


 その良さを気軽に試してもらいたいという想いから、有料のお試しセットの販売をします。今では当たり前のように目にする販売方法ですが、「有料のお試しセット」はファンケルが日本で最初に始めたもの。無料で配るとその価値がないがしろにされてしまう可能性があったようです。そこで「有料でもちょっと試してみようかな」という価格設定(1,000円)で販売を始めました。少しずつ試してくれる人が増え、口コミでその良さも広がっていきます。その過程で分かってきたのは、様々な肌のトラブルに悩んでいる人たちが本当にたくさんいるということ。その“不”を解消するためにファンケルも研究を重ね、徐々に成長していきます。5mlから始まった化粧水の大きさも、日々重ねた研究成果により、さらに長い期間保存ができるようになり、今では30mlのサイズまで進化しています。

健康食品発売当時のファンケル商品のチラシ。当時はインターネットではなく、フリーダイヤルの通信販売です。

未来の食卓への危機感と正義感


 化粧品事業が順調に伸長していく中で、1994年に健康食品事業がスタートします。当時の健康食品といえば、数万円もするようなとても高価なものが主流でした。
 池森氏は、日本の食文化が変化していく中で、こういった栄養補助食品が健康に必要なものだと強く感じていました。しかし、高価なままでは普及しないと考え、毎日続けてもらえるようなサプリメントの開発に着手します。

最初に発売されたサプリメントから、様々な研究を重ねて、幅広い商品開発に繋がりました。


 安価にするために考え抜いた結果、パッケージにお金をかけるのはやめ、簡素化されたアルミパウチを採用。販売に関してもダイレクトにお客様に届ける通信販売から始めました。こうして1994年に、一気に28品目の健康食品を日本で初めて「サプリメント」という言葉を使って販売しました。人によって必要な栄養素が違うため、自分自身で選べるようにという想いで始め、これだけ多くのサプリメントを揃えたそうです。「価格破壊宣言」と銘打ったファンケルのサプリメントは、1,000円台から購入できるものでした。
 商品開発を始めた頃は、サプリメントや健康食品には怪しげなイメージを持たれることが多く、化粧品で信頼を勝ち取ってきたファンケルが、そこに参入することに、実は社内では大きな反対があったそうです。しかし、「ファンケルがやらないと将来の食卓がダメになる!とにかくやるんだ」と、池森氏が強く主張して押し切り、次の柱としてサプリメント事業に注力しました。
 そしてファンケルにとって、大きくサプリメント事業を成長させたきっかけがあります。それは2015年に開始された「機能性表示食品制度」です。
 制度が開始する前は、研究所で機能をしっかりと確認したサプリメントを販売しても、お客様にその機能を伝えることができず、お客様から「このサプリメントは何に機能があるのか?」「何を飲んだらいいのかわからない」というお声がありました。
 制度が開始され、機能を伝えることができるようになったことで、サプリメントを身近に感じてもらいやすく、取り入れやすいものに大きく変化。お客様からも「欲しかったサプリメントだ!」や、「自分が欲しいものを選びやすくなった」といった声が寄せられています。この制度がきっかけで『えんきん』『内脂サポート』といったヒット商品が次々と誕生していきます。

パッケージに機能が記載された「機能性表示食品」。この記載があることで、よりお客様へ分かりやすく、訴求できるようになりました。


 そして、このようなヒット商品をはじめとするファンケルのサプリメントは、成分が効率的に機能するように、体内で溶け出す場所や時間にまでこだわって処方設計しています。
 
 インタビューに応じていただいた馬見塚さんより、「お客様に正直で、寄り添うからこそ、お客様から信頼してもらえる。ファンケルのお客様は商品ではなく、信頼を買っているのではと感じています」とお話いただきました。
 ファンケルの商品やサービスは、創業理念である「正義感をもって世の中の“不”を解消しよう」に全て繋がっていることが感じられます。

大切なのは“不”の解消



 ファンケルでは、自社で研究開発から商品開発、製造、販売まで行うという製販一貫体制をとっています。その中でも研究開発に対する尽力には、すごく驚きました。独自の厳しい評価基準を設け、それを全てクリアしないと商品開発には至りません。開発の最終段階のモニター調査でも、肌がデリケートな方や敏感肌の方など様々な肌質で試し、クリアしないと販売ができないのです。試験のハードルは本当に高く「ここまでやらないといけないのか…」と研究員の方が頭を悩ませるほどだそうです。それでも、毎日使ってもらい、お客様の今の肌も10年後の肌も守っていくために厳しいテストを設けているそうです。創業当時は数名だった研究員も今では約200名の研究員になったそうです。
 “不”の解消は、パッケージでも実現されています。池森氏の「シンプルが一番」という考えから、開封しやすく、サステナビリティにも配慮したものになっています。地球環境に負荷をかけないように、プラスティック使用量の削減など、パッケージ開発担当者が尽力しています。商品の説明書きを箱の裏に印刷しているのも、紙の使用量を減らすためということが分かります。さらに、箱の裏に印刷があるからこそ、「箱は開けやすくしなくてはいけない」という点も、お客様に対しての気配りが感じられます。

紙資源を無駄にしないために、考えられた箱裏納書。(箱裏に化粧品の説明書があるもの)


 こういったこだわりを、きちんとお客様へ伝えて販売するのは、ファンケルの姿勢を理解し納得して使ってもらいたいからだそうです。
「真面目すぎるかもしれませんね」と馬見塚さんは笑いつつも、それが「ファンケルらしさですかね」とおっしゃいます。ヘビーユーザーである私も本当にそうだと思っています。
 「“不”の解消を正義感を持って愚直に続ける」というスピリットをブレずに続けてきたからこそ、今でもたくさんのお客様との絆が結ばれたと感じているそうです。ファンケルでは、美容や健康のための商品を日本だけではなく、世界中の人々へもっと届けていきたいと考えています。健やかで愛される会社であり続けるために、これからもファンケルの挑戦は続いていきます。日本で研究を重ね、開発されたファンケルの商品が、世界中の人々に愛されることを楽しみにしています。

取材後記


社長室を再現したお部屋にて、撮影させていただきました。


商品を選ぶときに、無意識のうちにファンケルへの信頼感があったことに気付きました。「無意識のうちに」というところまで浸透するのがどれだけ大変かというのは、想像を絶するのだろうなあ、と思います。とにかく正直に、という一貫した姿勢は、始まりがシンプルだったからこそ、続けられたものなのかなと思いました。
ファンケルの店舗で働く販売員の方も日々勉強されていて、体の内と外からの健康と美しさのためのアドバイスをしてくださるそうです。「販売員もお客様の綺麗を引き出したいという想いが強いんです」というお話もお聞きしました。コロナ禍が落ち着いたら、店舗にも伺ってみたいなと思います。ファンケルの皆さん、お忙しい中ありがとうございました!

《今回の取材先》株式会社ファンケル

無添加を中心とした化粧品をはじめ、毎日気軽に続けられるものとしてサプリメントの商品開発や販売をする化粧品・健康食品メーカー。美容と健康のために考えられた商品開発に力を入れて、お客様に常に正直であること、お客様に必要とされるものを研究し、安心・安全・やさしさを届けている。





PROFILE
宮﨑香蓮(みやざき かれん)
1993年11月20日生まれ。2006年「第11回全日本国民的美少女コンテスト」演技部門賞を受賞し、女優として活動中。NHK大河ドラマ『花燃ゆ』ではヒロインの幼馴染・入江すみ役として出演するなど、いま活躍を期待される若手女優の代表格。
【お知らせ】
・テレビ朝日 木曜ミステリー「遺留捜査」(滝沢綾子役)
・舞台「マミィ!」(赤坂レッドシアター)
・SSFF&ASIA 2020 ジャパン部門ノミネート作品「BENTHOS」主演(美嘉役)
・東京2020オリンピック聖火リレー 長崎県内走行ランナー
・島原ふるさとPR大使

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