コロナ禍で見えてなかった「現在地」、年下ライバル台頭に危機感<北京の新星②ジャンプ女子・丸山希>

2021年10月5日 06時00分
山形・蔵王で行われたW杯で、ジャンプを終えて観客に手を振る丸山希=2020年1月

山形・蔵王で行われたW杯で、ジャンプを終えて観客に手を振る丸山希=2020年1月

 高梨沙羅(クラレ)が日本のエースとして注目されてきたノルディックスキー・ジャンプ女子で、頭角を現してきた。23歳の丸山のぞみ(北野建設)。20歳で本格参戦したワールドカップ(W杯)で着実に階段を上がり、昨季は最高4位に入った。個人総合は自己最高の11位で、トップテン入りも照準にとらえる。
 「2歳か3歳くらい」にはスキー板をはいて滑っていたと振り返る。スキーが盛んな長野県野沢温泉村で、遊び感覚でジャンプ台での初飛びを経験。小学4年でのめり込み、五輪が「あこがれの舞台」になった。
 最高4位が1回あった昨季は個人13戦のうち、上位30人に与えられるポイントを逃したのは1回。スーツの規定違反で失格となった最終戦のみだった。安定感のあるジャンプを磨く一方、実は危機感を覚えている。「余裕をこいて練習している暇はない」
 昨季のW杯は、さらに成長を遂げてきた海外選手たちを目の当たりにした。新型コロナウイルス禍で夏の大会が中止になったことで、ライバルたちの「現在地」がシーズンが始まるまで見えなかった。日本チームの中で最年少といっても、世界の23歳は経験ある立場。昨季W杯で個人総合を制したのは、ジュニアの国際大会で競ってきた年下のニカ・クリジュナル(スロベニア)だった。
 今春に社会人になり、所属チームでは、高校時代から指導を受けてきた横川朝治監督にこれまでより長い時間、指導してもらえるようになった。環境を整えた今季、納得のいくジャンプを披露する。(中川耕平)

 まるやま・のぞみ 1998年6月2日生まれ。小学4年で本格的に競技を始め、2015年のノルディックスキージュニア世界選手権の団体で銅メダル。昨季W杯は自己最高の個人総合11位で、日本勢では高梨に次ぐ成績だった。明大政治経済学部卒。長野県野沢温泉村出身。

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