秘策はトリプルアクセル 大先輩・浅田真央追う16歳<北京の新星③フィギュアスケート・松生理乃>

2021年10月6日 06時00分
 昨年から周囲に言われ始めた。「北京五輪に出られるかも」。フィギュアスケート女子の松生まついけ理乃(中京大中京高)の耳に届く声。意識はするが、16歳は「技術が全然足りない。自分で出たいと言えるレベルに達したい」。まだ発展途上を自認する。

北京五輪出場を目指す松生理乃=名古屋市で

 ジュニアだった昨季の躍進は目覚ましかった。昨年11月の全日本ジュニア選手権を制し、12月の全日本選手権では表彰台目前の4位。身長150センチ。全身を柔らかく使った、伸びやかな滑りと安定感のあるジャンプは、見る者に夢を抱かせる。
 北京五輪の代表枠は男女とも3枠ずつ。実績で見れば、全日本選手権2連覇中の紀平梨花(トヨタ自動車)や2018年平昌五輪代表の坂本花織(シスメックス)らが優位に立つ。可能性があるなら最後の1枠。滑り込むため、習得に励むのがトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)だ。
 昨年12月の愛知県競技会で初挑戦して転倒。以降も試合での成功はない。だが、オフの練習で跳ぶ回数を2倍に増やし、「回転不足だけど、下りる回数は少しずつ去年よりは増えてきた」。踏み切りや高さに少しずつ手応えをつかんできている。
 競技を始めたのは9歳のころ。10年バンクーバー五輪の浅田真央さんの演技に感動したのがきっかけだった。「浅田選手がいた場所まで目指せる位置に来た。一つ一つの試合でしっかり演技できて、五輪につながれば」
 大先輩の代名詞だった大技を身に付け、ひのき舞台へ。周囲の期待をこの冬、現実のものにする。(永井響太)

 まついけ・りの 2004年10月10日生まれ。9歳で競技を始める。19~20年シーズンのジュニアグランプリ(GP)シリーズリガ杯で3位。昨年は11月の全日本ジュニア選手権で初優勝し、GPシリーズNHK杯で3位に入った。名古屋市出身。


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