<ぱらぱらじっくり 教育に新聞を>ニュースパークで何を学ぶか 確かな情報を見極める大切さ

2021年10月5日 07時36分

「飛び交う情報の増え方が『爆発』しています」と話す尾高館長

 横浜市(よこはまし)にある「ニュースパーク」(日本新聞博物館(にほんしんぶんはくぶつかん))では、コロナ禍(か)でも「学校(がっこう)からの見学依頼(けんがくいらい)があればできるだけ断(ことわ)らずに対応(たいおう)する」という姿勢(しせい)を貫(つらぬ)いてきた。今秋(こんしゅう)からは東京都豊島区(とうきょうととしまく)の全八校(ぜんはっこう)の区立中学一年生(くりつちゅうがくいちねんせい)らが校外学習(こうがいがくしゅう)として順番(じゅんばん)に見学(けんがく)に訪(おとず)れる予定(よてい)だ。生徒(せいと)たちに何(なに)を見(み)てほしいのか、尾高泉館長(おだかいずみかんちょう)に聞(き)いてみた。 (東松充憲(とうまつみつのり))
 Q どんな博物館(はくぶつかん)ですか?
 尾高館長(おだかかんちょう) ここは情報(じょうほう)と新聞(しんぶん)の博物館(はくぶつかん)です。「確(たし)かな情報(じょうほう)を見極(みきわ)める力(ちから)の大切(たいせつ)さ」と「新聞(しんぶん)やジャーナリズムの役割(やくわり)」を、過去(かこ)と現代(げんだい)の視点(してん)から伝(つた)えています。ツイッターやLINEなどのソーシャルメディアでだれもが情報(じょうほう)を発信(はっしん)できる時代(じだい)になりました。「それってどういう社会(しゃかい)なんだろう?」という問(と)いへの答(こた)えを、立(た)ち止(ど)まって考(かんが)えてみることができます。
 Q なぜ横浜(よこはま)にあるの?
 尾高館長(おだかかんちょう) 日本(にほん)で最初(さいしょ)の日刊新聞(にっかんしんぶん)が生(う)まれたのが、百五十年前(ひゃくごじゅうねんまえ)の横浜(よこはま)なんです。幕末明治(ばくまつめいじ)の激動(げきどう)の日本(にほん)で、横浜(よこはま)は、人(ひと)、物(もの)、お金(かね)が集(あつ)まる最先端(さいせんたん)の場所(ばしょ)でした。そこには情報(じょうほう)も集(あつ)まり、だから情報(じょうほう)を伝(つた)える新聞(しんぶん)が誕生(たんじょう)しました。
 Q どんな人(ひと)がどのくらい見(み)に来(き)ますか?
 尾高館長(おだかかんちょう) コロナの前(まえ)は一年間(いちねんかん)で四万五千人(よんまんごせんにん)が来館(らいかん)しています。その半分(はんぶん)が小中学生(しょうちゅうがくせい)の校外学習(こうがいがくしゅう)なんですよ。修学旅行(しゅうがくりょこう)でも来(き)てくれます。
 Q 「ここをよく見(み)てほしい」という点(てん)はどこ?
 尾高館長(おだかかんちょう) 大きくいうと二(ふた)つあります。一(ひと)つは「情報(じょうほう)タイムトンネル」を抜(ぬ)けて「情報社会(じょうほうしゃかい)とわたしたち」に続(つづ)くあたりの展示(てんじ)です。デジタル社会(しゃかい)になって飛(と)び交(か)う情報(じょうほう)の量(りょう)の増(ふ)え方(かた)が、かつてないほどの規模(きぼ)に「爆発(ばくはつ)」しています。ひとりひとりが情報(じょうほう)を受(う)け取(と)るだけでなく、発信(はっしん)したり拡散(かくさん)したりもできる。でも不安(ふあん)な気持(きも)ちや好奇心(こうきしん)のままに情報(じょうほう)の拡散(かくさん)をしてしまい、受(う)け取(と)る側(がわ)に確(たし)かな情報(じょうほう)を見極(みきわ)める力(ちから)がなかったとしたらどんな問題(もんだい)が起(お)きるか…。それをだれもが自分事(じぶんごと)として体感(たいかん)して考(かんが)えてもらえる展示(てんじ)になっています。
 二(ふた)つ目(め)は、戦争(せんそう)と新聞(しんぶん)について学(まな)ぶ展示(てんじ)です。新聞(しんぶん)の歴史(れきし)の中(なか)で特(とく)に戦争中(せんそうちゅう)に、確(たし)かなことを伝(つた)えられなかった。そのことを教訓(きょうくん)として、未来(みらい)の民主主義(みんしゅしゅぎ)を担(にな)う若(わか)い世代(せだい)に知(し)ってもらいたい。なぜ確(たし)かな情報(じょうほう)を見極(みきわ)められる人(ひと)にならなければいけないのか、メディアが責任(せきにん)をもって確(たし)かな情報(じょうほう)を伝(つた)えなければいけないのかが見(み)えてきます。そこを一番見(いちばんみ)てほしいです。
    ◇
 ニュースパーク=(電)045(661)2040=は月曜休館(げつようきゅうかん)。見学(けんがく)には電話(でんわ)かメールで事前予約(じぜんよやく)が必要(ひつよう)

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