【会見詳報】岸田首相「新しい資本主義の実現」目指す

2021年10月6日 06時00分
岸田文雄首相

岸田文雄首相

 岸田文雄首相が4日に行った記者会見の詳報は次の通り。

【冒頭発言】

 第100代内閣総理大臣に指名され、新たな内閣が発足した。喫緊かつ最優先の課題である新型コロナ対策に万全を期す。国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと、常に最悪の事態を想定して対応することを基本としていく。新型コロナによって大きな影響を受けている方々を支援するため、速やかに経済対策を策定する。
 私が目指すのは、新しい資本主義の実現だ。国の未来を切り開くための新しい経済社会のビジョンを示していきたい。若者も高齢者も障害のある方も女性も、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会を目指していく。
 これらを実現するため、一人一人の国民の声に寄り添い、多様な声を真摯しんしに受け止め、形にする。信頼と共感が得られる政治が必要だ。国民との丁寧な対話を大切にしていく。
 ワクチン接種、医療体制の確保、検査の拡充について、対応策の全体像を早急に示せるよう指示を出した。国民の協力を得られるよう経済支援をしっかりと行い、通常に近い経済社会活動を一日も早く取り戻すことを目指す。
 これまでの対応を徹底的に分析し、何が危機対応のボトルネックになっていたのかを検証していく。緊急時における人流抑制や病床確保のための法整備、危機管理の司令塔機能の強化など、危機対応を抜本的に強化していく。
 私が目指すのは、新しい資本主義の実現だ。成長と分配の好循環とコロナ後の新しい社会の開拓がコンセプトだ。成長だけで、その果実がしっかりと分配されなければ、消費や需要は盛り上がらず次の成長も望めない。
 成長と分配の好循環を実現し、国民が豊かに生活できる経済をつくる。新型コロナというピンチをチャンスに変え、希望のある未来を切り開いていくことが重要だ。デジタル化の加速など、新型コロナは社会変革の芽ももたらした。この芽を大きく育て、コロナ後の新しい社会の開拓を実現していく。
 新しい資本主義実現会議を立ち上げ、ポストコロナ時代の経済社会ビジョンを策定し、具体的な政策をつくり上げていく。車の両輪は成長戦略と分配戦略だ。
 成長戦略の第1は科学技術立国の実現、第2にデジタル田園都市国家構想、第3は経済安全保障、第4は人生100年時代の不安解消だ。
 分配戦略の第1は働く人への分配機能の強化、第2に中間層の拡大、少子化政策、第3に公的価格の在り方の抜本的な見直し、第4は財政の単年度主義の弊害是正だ。
 日米同盟を基軸にし、世界のわが国への信頼の下、3つの覚悟を持って、毅然きぜんとした外交安全保障を展開していく。第1に自由民主主義、人権、法の支配といった普遍的な価値を守り抜く覚悟だ。
 第2にわが国の平和と安定を守り抜く覚悟だ。拉致問題は最重要課題。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、総力を挙げて取り組む。第3に地球規模の課題に向き合い、人類に貢献し、国際社会を主導する覚悟だ。核兵器のない世界に向けて全力を尽くす。
 わが国にはデジタル技術を活用した個別教育の推進、農林水産業の成長戦略化、災害に強い地域づくり、観光立国の実現など課題が山積している。東北の復興なくして日本の再生はない。東日本大震災の被災地、中でも福島の復興再生に全力を注いでいく。
 私の内閣は、新時代を共に創る「新時代共創内閣」だ。
 10月21日に衆院議員の任期は満了する。可及的速やかに総選挙を行い、国民から最新の信任をいただいて国政を担っていく必要がある。
 コロナ感染の先行きは不透明だ。一刻も早く大型で思い切ったコロナ対策、経済対策を実現したい。いの一番に国民に、この岸田に任せてもらえるのか判断いただき、国民の信任を背景に、信頼と共感の政治を全面的に動かしていきたい。
 可能な限り早い時期に総選挙を行うことを決意した。所信表明、代表質問を行った後、会期末10月14日に衆院を解散し、19日公示、31日に総選挙を行う。
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