年金生活 支出チェック 家計簿「14日締め」提案 

2021年10月7日 07時15分
 シニア世代の不安の種は、やはり「お金」。特に収入の柱が年金の場合は今後、大幅な収入増は期待しにくく、医療・介護費などで老後資金の不足を心配する人も出てくるだろう。年金生活であっても家計簿をつけて、無駄遣いをチェックしたい。 (砂本紅年)

◆支給15日起点 月ごとに予算化を

 「コロナ禍で、シニア世代の家計は二極化しつつある」と話すのはファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん(47)=写真。交際費や娯楽費が減ってお金がたまる一方の人もいれば、経済活動の縮小で働く場を失い生活が苦しい人もいるからだ。
 内閣府の今年の高齢社会白書では、六十歳以上の約六割が経済的に心配なく暮らしていると回答。とはいえ医療・介護や転居、有料老人ホームへの入居などにかかる費用に不安を抱く人は少なくない。
 丸山さんは「特に住まいに関するお金は金額が大きく、家計のやりくりによる準備が大切」と指摘。年金は偶数月の十五日に二カ月分が振り込まれるので、一カ月分ずつに分けて管理するといい。「家計簿を十五日から始めて翌月十四日に締める形にするのも手」。家計簿を続けるのが苦手な人は、毎日の支出について、外食を含めた「食費」、日用品や美容、医療費などの「生活費」、それ以外の「予備費」の三つに絞って記録するよう提案する。
 そして、あらかじめ月ごとに予算を決める。例えば食費五万円、生活費五万円、予備費二万円と上限を設定。これを週の数(基本、五)で割り一週間分の予算を立てる。使わなかった予備費は貯蓄に回す。光熱費や通信費など月に一度しか払わないものは固定費としてまとめて予算を取り置く。丸山さんは「毎日予算枠の残金を確認するだけでも無駄遣いを減らせる」と助言する。

◆中高年世帯 収入が減少

 内閣府の調査によると、家計の所得に占める貯蓄の割合を示す家計貯蓄率は、新型コロナウイルスの感染が広がる前の二〇一九年半ばまでの数年はゼロに近い水準で推移していたが、二〇年は約11%と急上昇。コロナ禍での外出自粛による消費控えなどが影響したとみられる。
 日本生活協同組合連合会が組合員七百四十九人を対象に、一九年と二〇年の世帯収入を比較したところ、二〇年の平均月額は約六十三万四千円で、前年より約一万五千円減った。年代別で見ると、三十代以下が約四万八千円増えたのに対し、五十代は約七十七万七千円、六十代は約四十七万八千円と、いずれも三万円以上減少。七十代以上も一万円以上減の約三十八万円で、中高年やシニアの減収が目立った。全体の支出も、月平均約三十五万円と前年より約一万七千円減った。

◆22年版「節約ノート」

 丸山さん監修の家計簿「節約家計ノート2022」(東京新聞=中日新聞東京本社、572円)=写真=は日、月ごとの記入欄のほか、今後10年間のお金の計画を考えるライフプランニングシートや郵便料金表、シニア割引やポイント活用の豆知識、簡易な日記欄、医療費控除の申請時に役立つ「医療費ノート」もある。
 「自分仕様に変えられるのも特徴」と丸山さん。年間カレンダーは薬の飲み忘れチェックに、預貯金口座や保険、クレジットカードの記入欄は終活メモにも使える。帯に生活に役立つ電話番号リストも載せた。
 最寄りの新聞販売店でも取り次ぐ。(問)東京新聞出版・エンタテインメント事業部=電03(6910)2527

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