小さな赤ちゃん 成長記録 母子手帳を作って 団体が要望 知事、涙を浮かべ約束

2021年10月8日 07時15分

黒岩知事(右)に寄せ書きを渡した坂上代表(右から2人目)ら=県庁で

 出生時体重が2500グラム未満の「低出生体重児」や1500グラム未満の「極低出生体重児」の親が今年7月に創設した団体「pena」(ペナ)の坂上彩代表=平塚市=らが7日、低出生体重児の成長を記録できる「リトルベビーハンドブック」の製作を黒岩祐治知事に要望した。(志村彰太)
 県などによると、一般的な母子手帳は体重の記入欄が一キロからのケースが多い。合併症の治療経過や、低出生体重児の日常の小さな変化を記録する欄もなく、専用の手帳を求める声が上がっていた。ハンドブックは、静岡県などが既に製作している。

静岡県などが出しているリトルベビーハンドブック

 坂上さんは娘の芽(めい)ちゃん(3つ)を二十四週、三七〇グラムで出産し、同県のリトルベビーハンドブックを使って記録を取っていた。「本当は喜ばしい出産なのに、小さく産んでごめんねという気持ちだった。母子手帳には書くところがなかった。ハンドブックに初めて呼吸器が外れた日などを書き込み、達成感と喜びを感じた。今も苦しんでいるママたちがいる。神奈川でもハンドブックをつくってほしい」と知事に訴え、当事者らの寄せ書きを手渡した。
 知事は、自身の孫も低体重で生まれたことを明かし、「触れたとき、小さな体で生きようとする強い思いを感じた。神奈川ならではの温かみのあるハンドブックをつくりたい」と涙を浮かべて約束した。
 県は四月、県立こども医療センター(横浜市南区)で生まれた極低出生体重児の治療情報などカルテの一部を、県が提供する健康管理アプリ「マイME−BYOカルテ」で保護者が閲覧できる取り組みを開始。ハンドブック完成後は、同アプリとの連携も考えているという。

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