改憲は「重点事項」、防衛費は増額 自民、衆院選の公約発表 コロナの無料PCR検査も

2021年10月8日 22時37分
 自民党は8日の党総務会で、次期衆院選の政権公約を了承して公表した。新型コロナウイルス対策では、人出の抑制や医療提供体制の確保のため、より強い権限を行政に持たせる法改正を行うと明記。コロナ禍での経済下支えのため、事業規模に応じた支援策を地域や業種を限定せずに実施すると掲げたほか、スマートフォンなどを活用した「電子的ワクチン接種証明」の発行や無料のPCR検査所の設置など経済活動の再開を後押しする政策を並べた。
 公約は、岸田文雄首相(党総裁)が掲げる「新しい資本主義」の実現に向けた施策を列記。所得再分配の強化で「分厚い中間層」を再構築するとして、賃上げに積極的な企業への税制優遇や、非正規やパートを含めて雇用形態にかかわらず加入できる「勤労者皆保険」の検討などを盛り込んだ。年金問題は「将来にわたって安心できる水準を確保する」とうたったが、具体策は示さなかった。
 公約を取りまとめた高市早苗政調会長が訴える「危機管理投資」が成長戦略として盛り込まれ、防災対策を強化。改憲は「重点事項」の1つとして位置付けるなど、保守層を意識した内容となった。
 外交・安全保障では、中国を名指しして、急激な軍拡や軍事力を背景とした一方的な現状変更が行われていることへの危機感を表明。北朝鮮も念頭に、相手国領域内で弾道ミサイルを撃ち落とす能力の保有など、抑止力向上のための新たな取り組みを進めるとした。「重点事項」とは別にまとめた政策集では、防衛費について、従来の倍になる対国内総生産(GDP)比「2%以上も念頭に増額を目指す」と記した。
 野党第一党の立憲民主党と比較すると、外交・安保政策の隔たりが大きい。自民党公約が敵基地攻撃能力の保有検討を事実上、掲げているのに対し、立民は「自衛隊が自前で獲得する能力としては現実的ではない」(枝野幸男代表)と否定的。専守防衛に徹する姿勢も堅持し、安保法制の違憲部分廃止などを野党4党の共通政策としている。(川田篤志)

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