「再び信頼してもらえるよう、全力尽くす」 東電の小林会長が就任後初めて福島県知事と面会 原発のずさん管理露呈で

2021年10月11日 18時16分
 東京電力の小林喜光会長が11日、今年6月に就任してから初めて福島県庁を訪れ、内堀雅雄県知事らと面会した。知事から福島第一原発で相次ぐ設備トラブルや柏崎刈羽原発(新潟県)のテロ対策不備への強い懸念を示されると、小林会長は「再び地元の皆さまに信頼してもらえるよう、(福島第一原発の処理水の)海洋放出や廃炉を着実にし、復興と廃炉の両立に全力を尽くす」と述べた。

内堀雅雄知事(左)と面会する東京電力の小林喜光会長(右から2番目)と小早川智明社長=福島県庁で

 小林会長は、新型コロナウイルス感染拡大による政府の緊急事態宣言が解除されたため、「直接あいさつしたい」と訪れた。
 面会した内堀知事は「一番懸念しているのは信頼の問題。県民の東電への信頼が失われかねない状況で、信頼の再構築が前提だ」と注文。渡辺義信県議会議長は、汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)の排気フィルターが2年前に損傷した際に公表していなかったことに触れ、「こういうことで信頼関係が傷つき、(東電の)発表内容は大丈夫かという雰囲気がまん延している」と指摘した。
 小林会長は面会後に記者団の取材に応じ、「信頼を失うのは一瞬だと肝に銘じ、経営も現場も心を一つにして組織全体を洗い直したい」と話した。
 東電は2023年春に処理水の海洋放出を計画するが、漁業者を中心に反対している。同行した小早川智明社長は「さまざまな立場の人からどこが心配かを聞いて計画に反映し、信頼を築きたい」と述べたが、具体的な説明会開催には言及しなかった。(片山夏子)

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