八王子の銭湯、走って応援 市内の2軒で入浴券付きTシャツ販売 ランナーらの宣伝効果に期待

2021年10月12日 07時06分

宣伝大使のTシャツを手にする加藤組合長=いずれも八王子市で

 八王子市内の銭湯は、今や子安町の「稲荷湯」と、小門町の「松の湯」の二軒が残るのみ。協力して存在をアピールしようと、それぞれ、屋号をプリントしたTシャツをつくった。これを着て街をランニングやウオーキングする人に入浴券をプレゼントし、銭湯文化のあかりを守る「宣伝大使」を増やしていく作戦だ。 
 「銭湯マーク」が走っているロゴ、背には「Go to 銭湯!!」。これを千円で買った人には、無料入浴券五枚を贈る。Tシャツを着て三十分以上ランニングやウオーキングをし、ひと汗かいた後に銭湯を利用することが条件だ。
 市浴場組合の組合長で稲荷湯店主の加藤泰造さん(55)は「身近に銭湯があることを知らない市民が多い。Tシャツが多くの市民の目にとまり、銭湯に目を向けてもらえたらうれしい」と宣伝大使に期待する。

宣伝大使事業に参加する「稲荷湯」

 市福祉政策課によると、市内には昭和四十年代に二十五軒の銭湯があったが、家庭風呂の普及とともに減少の一途をたどる。「宣伝大使」のアイデアは二〇一九年、明星大(日野市)のデザイン学部の学生から提案を受けた。コロナ禍を受けて、二年越しの実現となった。
 銭湯三軒で行う予定だったが、本町の「福の湯」が九月下旬に閉店し、参加は二軒となった。学生を指導した吉岡聖美(きよみ)教授は「もう少し早く始めていたらと思うと残念です。提案した学生も卒業してしまったが、実現にこぎ着けられてよかった」と話した。
 Tシャツは、十二月三十一日まで販売。問い合わせは、稲荷湯=電042(642)2825、松の湯=電042(622)5356=へ。(布施谷航)

「松の湯」


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