「選択的夫婦別姓」衆院選の対立軸に 自民党の公約に言葉なく 金融所得課税強化も盛られず

2021年10月13日 06時00分
 自民党は12日、次期衆院選の政権公約を正式に発表した。選択的夫婦別姓に関しては、6月に示した党の見解よりも導入に向けた姿勢が後退し、「選択的夫婦別姓」の言葉もなかった。一方、公約に早期実現を明記する立憲民主党は「自民の立場とは180度異なる」(枝野幸男代表)とアピールし、主要な争点に位置付ける構えだ。(川田篤志、我那覇圭)

◆論点整理、公約で抜け落ち

 自民党公約は岸田文雄首相が訴える「新しい資本主義」実現など8本柱。重視する項目を並べた政策パンフレットには「多様性」の文言がなく、多様性に関する部分は別にまとめた「政策バンク」に収容した。
 「多様性・共生社会」の項目に盛り込まれたのは、司法判断を踏まえ「氏を改めることによる不利益に関する国民の声や時代の変化を受け止め、その不利益をさらに解消」という内容。この表現には、旧姓の通称使用拡大も含むと解釈できる。
 党の作業部会は6月、結論を先送りしつつも「夫婦の氏に関する具体的な制度のあり方について、さらなる検討を進める」という論点整理を出しているが、公約では抜け落ちた。

◆高市政調会長「後退ではない」と主張

 公約策定責任者の高市早苗政調会長は夫婦別姓について「子どもの氏の安定性が損なわれる」と主張する反対派として知られる。記者会見で「公約は(作業部会の)論点整理がベース。党内にも国民にもさまざまな議論があり、後退では決してない」と主張した。
 立民は大半の女性が結婚を機に改姓を強いられる現状を「差別的だ」と指摘。枝野代表は11日の衆院代表質問で、法制審議会が20年以上前から導入を提言しているとして、首相に「決断と実行」を迫った。

◆金融所得課税 立民との違い鮮明に

 首相が総裁選で言及していた金融所得課税強化も自民党公約には盛られず、公約に明記する立民との対立軸が鮮明になった。

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