生方氏、立民県連代表を辞任 拉致めぐり不適切発言 選挙直前党内「なぜ」

2021年10月13日 07時40分

街頭に掲示される生方氏と熊谷俊人知事の2連ポスター=市川市内で

 立憲民主党の生方(うぶかた)幸夫衆院議員(比例南関東ブロック)が九月下旬、北朝鮮による日本人拉致被害者に関して「もう生きている人はいない」と発言したことが分かり、十一日夜に責任を取る形で同党の千葉県連代表を辞任した。衆院選を間近に控えたタイミングの発言で、県内政界から批判や困惑の声が相次いだ。(中谷秀樹)
 生方氏は九月二十三日に松戸市内で開かれた集会で、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんについて「残念ながら亡くなっているから(交渉に)使いようがない。生きていた方は返した。拉致被害者は現在はいない」などと発言した。
 動画映像がインターネット上に流れ、家族会などから抗議を受けた生方氏は十一日午前に事実関係を認めて「不適切な発言を撤回するとともにおわび申し上げる」とツイッターに投稿した。しかし、党内外からの批判は収束せず、支援団体「救う会」に謝罪後、同日夜に党県連幹部に代表辞任の意向を伝え、緊急幹事会で了承された。後任は長浜博行参院議員が務める。
 生方氏は衆院選で千葉6区から立候補予定で、党に対する逆風を懸念する声も上がる。立民公認で別の県内小選挙区から出馬予定の一人は「衆院選前の大事な時期に、なぜこんな発言をしたのか」と困惑し、「党本部は(生方氏を)厳重注意処分としたが、今後の対応次第で選挙に影響が出るかも」と心配した。
 一方で、党県連幹部の一人は「発言があまりにも根拠がなく、影響は生方氏に限定的かもしれない。役職返上で県連の対応は尽くした。後は党本部に(処遇を)委ねるしかない」と突き放した。
 立民と野党共闘を組む共産党の小倉忠平・県委員長は「拉致された家族を何とか取り戻したいと願って活動する方々の心をはなはだしく傷つける許し難い発言」と痛烈に批判。三月の知事選で立民県連から実質支援を受け、多くの選挙区で同党公認候補との二連ポスターが掲示されている熊谷俊人知事は「被害者や家族にとって許容できない発言」と述べた。
 自民県連幹部は「(生方氏は)自分が心の中で思っていることが出たのでは」と推察し、衆院選は「自民にしても厳しい戦いなのは変わらない」と気持ちを引き締めた。
衆院選2021
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