みんなで!モルック 障害の有無 垣根越え 新座に国内唯一のユニバーサルチーム 世界大会目指す

2021年10月14日 07時18分

【棒を倒し得点競う】数字の書かれたスキットル(手前)目がけてモルック棒を投げて倒し、合計が50点ぴったりになるのを目指す=東京都昭島市で(チームきずなハウス提供)

 フィンランドで生まれたスポーツ「モルック」を、障害児や家族、関係者らが一緒に楽しむ新座市の「チームきずなハウス」が、11月に熊本県で開かれる第8回モルック日本大会に出場する。障害児との区別をなくしたユニバーサルチームは「チームきずなハウス」が国内唯一。メンバーらは「来年8月にフランスで開かれる世界大会にも出場したい。モルックが、みんなで一緒に参加するユニバーサルという視点を広げるきっかけになれば」と話している。(中里宏)
 モルックは、1〜12の番号が書かれたスキットルと呼ばれる木の棒に向かって約三・五メートルの距離からモルック棒を投げて倒し、得点を競うゲーム。一本のスキットルが倒れると、スキットルに書かれた番号が点数となり、複数のスキットルが倒れると倒れた本数が点数となる。先に50点ぴったりになった方が勝ちで、50点を超えると25点まで減点される。
 障害児のための放課後等デイサービス施設「きずなハウス新座」管理者の酒井千晶さん(27)らは、障害児と一緒にできるスポーツを探していて、モルックを知った。試しに職員や障害児らでやってみると、みんなが夢中になれることが分かり、昨年十月に「TeamKids7House(チームきずなハウス)」を結成した。メンバーは施設利用者の子ども四十人、職員十人のほか、利用者の家族らで計百人弱。市内の体育館やグラウンドで練習し、公式戦には三〜四人のチームで参加してきた。

並木傑市長(右)に日本大会出場を報告した酒井千晶さん(左)と庄司真弓さん、侑永君親子(中央)=新座市で

 熊本県での日本大会には、新座市立石神小学校四年の庄司侑永(ゆうと)君(10)と母真弓さんら一家四人と、酒井さんら職員二人の六人チームで参加する。侑永君は「モルック棒を投げるのは楽しい」と話す。酒井さんは「計算の要素があって脳トレにもなる。モルックがなければ遠征することもなかったし、知り得なかった人たちとの交流も広がっている」と効用を話す。
 公式戦に参加するうちに、酒井さんは日本モルック協会の福祉部サブチーフを任されるようになり、きずなハウス新座内に日本ユニバーサルモルック協会を立ち上げた。
 酒井さんは「パラリンピックで障害者スポーツに対する理解が広まった。これからは障害者と切り離されるのではなく、みんなが一緒に参加するユニバーサルという視点が大事になっていくと思う。そのためのツールとしてモルックが広がっていけば」と話している。

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