日銀・黒田総裁「100年に1度の歴史的な合意」 G20、多国籍企業の課税逃れ防止へ新ルール支持を表明

2021年10月14日 10時02分
13日、米ワシントンで、G20財務相・中央銀行総裁会議後に記者会見する日銀の黒田東彦総裁(右)と財務省の神田真人財務官(共同)

13日、米ワシントンで、G20財務相・中央銀行総裁会議後に記者会見する日銀の黒田東彦総裁(右)と財務省の神田真人財務官(共同)

 【ワシントン=吉田通夫】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が13日、米ワシントンで開かれた。共同声明を採択し、巨大IT企業など多国籍企業の課税逃れを防ぐため、経済協力開発機構(OECD)が主導してまとめた新しい国際ルールへの支持を表明するなどした。
 日本から出席した日銀の黒田東彦はるひこ総裁は会議後の記者会見で、課税の国際ルールについて「100年に1度の大改正で、歴史的な合意だ」と語った。財務省の神田真人財務官は「巨大IT企業が税金を支払っていないなど、複数の問題が重なって100年ぶりの成果につながった」と話した。
 新たな国際課税ルールは、8日のOECD交渉会合で136カ国・地域が最終合意した。世界共通の法人税の最低税率を15%として、国境を超えて活動する巨大IT企業などに対するデジタル課税を導入する。
 共同声明では「より安定的で公正な国際課税制度が確立する」と支持を表明。各国や地域に対し、2023年から新ルールを発効できるよう、定められた計画に沿って手続きを速やかに進めるよう求めた。
 このほか声明では、感染力が強い新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大の恐れや、国や地域ごとのワクチン接種ペースの違いなどから、世界経済は「下方リスクにさらされている」と懸念。下支えするため「全ての利用可能な政策手段を用いる」と強調した。
 米国や英国、一部の新興国などで進む物価上昇にも言及し、「中央銀行は物価の安定に向けて、必要に応じて行動する」とした。

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